「さまざまな人が利用しやすい店舗」への取り組み
ローソンは事業方針「3つの約束」の一つである「人への優しさ」の一環として、さまざまな人が利用しやすい店舗環境の整備に取り組んでいます。事業活動のあらゆる場面において人権を尊重し、事業活動に関わるすべての方々と信頼関係を築いていきます。
基本的な考え方
ローソンはそれぞれのお客さまのニーズに合う品揃えと、新鮮な驚きのある商品・サービスの提供、そして心地よい雰囲気があり、いつでも立ち寄りたくなる、アクセスしてみたくなる場所を目指しています。障がいのある方や高齢者の方、小さいお子さんなど、さまざまなお客さまや地域社会の方々に安心して店舗をご利用いただけるよう、店舗設備の安全性に配慮するとともに、思いやりをもった対応を心がけています。
聴覚に障がいのある方のサポート
聴覚に障がいのある方の多くは、相手の身振りや口の動きを見て会話を理解されており、マスク越しでのカウンターでの店舗スタッフとのコミュニケーションに不便を感じられていました。
ローソンは、そのような買い物時の不便を解消するため、2022年8月からお客さまとのコミュニケーションツールとして「指差しシート」を全国の店舗のレジカウンターに貼付しています。
さらにホームページ及び公式アプリへの「コミュニケーションボード」の掲出や、店舗スタッフ向けに簡単な手話動画の配信などを実施してより利用しやすいお店づくりに努めています。
「耳マーク」※を表示した指差しシート
「耳マーク」とレジ袋やカトラリー、レンジでの温めの有無を指差しで確認できる「指差しシート」を全国の店舗のレジカウンターに貼付しています。全国の自治体やお客さまから、「各小売店などで活用するため、指差しシートのデータを提供してほしい」とのご要望をいただき、データを公開しています。
コミュニケーションボード
レジカウンターまわりの商品の購入やサービスの利用をよりスムーズにお伝えいただけるよう、お買い物時の「お困りごと」を中心に選定した「コミュニケーションボード」。ホームページ及び、公式アプリに掲出していますので、店舗においてスマートフォンなどでボードの該当項目を提示しご活用ください。
ローソンアプリの「トピックス」⇒「サービス」のバナーからも確認可能です。
「耳マーク」は、一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会が保有するマーク。聞こえが不自由なことを表わすと同時に、聞こえない人、聞こえにくい人への配慮を表わします。なお、データ掲出にあたり、同連合会より「耳マーク」の使用許諾を得ています。
手話動画
聴覚障がいの方とのコミュニケーションを取る際に使えるようにと、「おはようございます」「こんにちは」などの簡単なあいさつや、「トイレご利用ください」「からあげクンおススメです」など、ローソンオリジナルの手話など勉強できるように従業員向けにストアコンピュータで動画を配信しています。
松葉杖や車椅子で来店される方、視覚障がいのある方のサポート
松葉杖・車椅子で来店されるお客さま、補助犬同伴、視覚障がいのあるお客さまに配慮して、入口ドアの開閉、売場及び商品の案内など、必要な援助を行い、快く安全に買物をしていただけるように努めています。
ワーキングドッグ(補助犬)の受け入れ
どなたにも安心してご利用いただけるよう、全店舗でワーキングドッグ(補助犬)である盲導犬、介助犬、聴導犬の受け入れを行っています。
店舗づくりにおけるバリアフリー化
高齢の方や妊娠している方、障がいのある方などにも快適で使いやすい店舗を目指し、バリアフリー化を進めています。新規オープン店舗では入り口の段差をなくすよう努めているほか、一部の店舗では自動ドアを採用。トイレには洋式便器を採用し、手すりを設置するとともに、トイレの入り口の段差をなくしています。また、駐車場のある新規オープン店舗に車椅子使用者用駐車場(1台分)の設置も行っています。
いつでも安心して利用できるトイレのサービス継続へ。アートトイレを展開
ローソンでは、いつでもトイレを利用したいというお客さまの声を受け、1997年にコンビニエンスストアチェーンで初めてトイレを開放しました。現在は全国の店舗で1日に約100万人の方にトイレをご利用いただいています。
コンビニのトイレについてお客さまに考えていただく機会につなげたいと、11月10日の「トイレの日」及び19日の「世界トイレデー」に合わせ、2022年から東京都と神奈川県の3店舗にトイレ全面に「アートトイレ」を展開しました。こちらの3店舗のデザインは、2022年には福祉施設のアーティストによるデザインを、2023年には一般公募で100件ものエントリーいただいた中から選ばれた3つのデザインを展開しています。また同年5月19日には、同日の「世界IBDデー」※に合わせて北海道の2店舗において「アートトイレ」を展開しました。さらに同年12月3日には、「世界障害者デー」に合わせて、佐賀県の店舗において直接トイレにデザインをする「リアルアートトイレ」を展開し、現在国内6店舗でアートトイレを展開しています。
アートトイレの展開後にはお客さまのご利用マナーの向上により、店舗の清掃・メンテナンスの回数が減るなど、うれしい効果が確認できました。
ローソンは、いつでも安心して利用できるコンビニトイレのサービスを継続するため、これらの取り組みを通じてコンビニトイレについてお客さまに考えていただく機会につなげたいと考えています。
世界IBDデーは、「IBD:Inflammatory Bowel Disease(炎症性腸疾患)」を理解する日として、毎年5月19日に世界中でさまざまな疾患啓発のキャンペーンが行われる日のこと。IBDとは、腸を中心とする消化管粘膜に炎症が生じる疾患で、主に10代から20代で多く発症することが知られています。主な症状は下痢や血便、腹痛などで、患者さんは頻繁にトイレに行く必要や、入退院を繰り返すことで日常生活に大きな影響が出ます。