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CEOメッセージ

代表取締役社長 CEO
新浪 剛史

本日、2013年2月期第2四半期決算を発表しました。主な連結業績数値は下記の通りです。

営業利益 345億円
(前期比106.1%)
経常利益 342億円
(前期比105.1%)
四半期純利益 178億円
(前期比 199.3%)

業績詳細につきましてはこちらをご覧下さい。

第2四半期6ヵ月累計の既存店売上高(単体)は、計画通りの前年同期比+1.0%となりました。震災影響の反動増で前年同期比が高かった第1四半期に対して、第2四半期3か月は昨年夏の猛暑効果の反動やグローバルの景気後退に起因する消費者センチメントの低下が響きました。しかし、シニアや女性のお客さまを中心に、ネイバーフッド・ストア(お客さまの近くの店)としてのコンビニエンスストアの価値は、引き続き高い評価をいただいております。他社にはない当社の強みである、生鮮食品の積極的導入や、カードデータを活かした深い顧客洞察によるCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)と高質な原材料調達まで遡ったSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)を活用した商品開発により、お客さまのニーズに合った品揃えを目指したことで、客層の拡大とロイヤルカスタマーの増加は順調に推移しています。また、バリューチェーンにおける付加価値の追求や、業務改革PRiSM(プリズム)を通じた発注精度の向上により、たばこを除いた総荒利益率は前年同期に比べて、0.6%ポイントと大きく向上しました。

結果として、第2四半期6ヵ月累計の連結営業利益は345億円と前年を約20億円上回り、6.1%の増益となりました。 また、第2四半期6ヵ月累計の連結四半期純利益につきましては、前年同期の震災影響33億円と資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額82億円の反動により特別損失が大きく減少したことなどにより、前年を約90億円上回る178億円となりました。

2013年2月期第2四半期の主な取り組み事項は以下の通りです。

  • 当社が参画している共通ポイントプログラムPonta(ポンタ)で得られたお客さまの購買データを活用し、お客さまのニーズに合った商品を開発いたしました。具体的には、「鶏から」などのファストフード惣菜、プライベートブランド・ローソンセレクト、そして オリジナルデザートブランド「Uchi Café SWEETS」の本格和菓子シリーズ"あんこや"などです。 良質な食材の一括仕入など、原材料調達プロセスにおける付加価値向上に努めた結果、価格に比して魅力の高い商品を開発することができ、総荒利益率の向上につながりました。
  • 淹れたてコーヒー「MACHI café」の取り扱いを約1,700店まで拡大しました。セルフ販売ではなく、お客さまとの対面販売にすることで、より暖かいサービスを提供することができ、デザートとの買い合わせも増加しました。
  • Pontaカードの発行枚数は4,400万枚を超えて好調に推移しており、当社の売上全体に占めるカード会員売上の比率は約44%となりました。 Pontaカードのデータ分析と基幹ITシステムの活用を柱とする業務改革プロセスPRiSMの執行度強化により、商品力の強化、発注精度の向上、そして機会ロスの削減が図られ、SCMとCRMの両輪を軸とした成長を推進していきます。
  • 女性・シニアといった新たなお客さまへの客層拡大を促進すべく、「ローソン」に生鮮食品や日配食品を導入した生鮮強化型ローソンの改装・出店を進めました。

下半期につきましては、マクロ経済動向に影響される消費者センチメントは予断を許さず、外部環境は厳しい局面が予想されます。また、業界内での出店競争が激化しています。しかし、私たちローソンは、今までと変わらずROI(投資収益率)の基準を厳格に守り、経済合理性に基づいた出店を続けることが、持続的な成長に繋がると考えています。やみくもな大量出店による規模の成長を追わず、FC加盟店オーナーと本部双方の収益向上に向けて既存店の地道な収益アップに注力していきます。下半期につきましては、上半期の取り組みをさらに加速し、

  • ファストフードや中食など荒利益率の高い商品の開発・拡販と、PRiSMの推進による機会ロス削減で、総荒利益率をさらに向上します。
  • Pontaカード会員のロイヤルカスタマー化を推進し、会員売上比率をアップさせることで、競合他社の出店攻勢にも負けないエリアを増やします。
  • バリューチェーンに残存する非効率を是正し、付加価値を向上するために、次世代SCM改革を推進します。

以上の取り組みを実施することで、2012年度の利益計画は十分達成可能と考えております。さらに、ROI基準の厳守を前提としながら海外事業やエンタテイメント・EC事業の推進を図り、中長期的に持続可能な成長実現の礎を築いてまいります。

配当金につきましては、上期の業績好調を株主の皆さまにも還元するため、2013年2月期の年間配当金は期初発表しました1株につき190円(前期比+10円)から更に10円増配し、1株につき200円(前期比+20円)を予定しています。

株主・投資家の皆さまにおかれましては、引き続きご理解とご支援をいただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

2012年10月3日

代表取締役社長 CEO

新浪 剛史

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