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CEOメッセージ

代表取締役社長 CEO
新浪 剛史

本日、2013年2月期通期決算を発表しました。主な連結業績数値は下記の通りです。

営業利益 662億円
(前期比107.2%)
経常利益 659億円
(前期比106.8%)
当期純利益 331億円
(前期比133.3%)

業績詳細につきましてはこちらをご覧下さい。

2012年度につきましては、前年の震災復興需要増の反動や想定を上回るたばこの売上低下によるマイナス影響はありましたが、生鮮食品、内食関連商品の充実や淹れたてコーヒーMACHI caféの導入を通じて、客層拡大を推進し、お客さまのニーズに合った品揃えに努めた結果、通期の既存店売上高前年比(単体)は100%と前年並みとなりました。Pontaカードを通じた当社ならではの深い顧客洞察によるCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の推進により、客層拡大が図られるとともに、ロイヤルカスタマーの順調な増加につながっております。また、原材料調達プロセスへの直接関与という当社の強みを活かした、付加価値の高い商品の開発が進んだことに加えて、業務改革PRiSM(プリズム)を通じた計画発注を推進したことにより、たばこを除いた総荒利益率は、前年同期に比べて0.5%ポイント増と引き続き大きく向上しました。

これらの結果、連結営業利益は662億円と前年を44億円上回り、7.2%の増益となりました。 これにより、10年連続の増益となり、昨年に引き続き過去最高益を更新することが出来ました。また、連結当期純利益に関しましても、前年の震災関連の特別損失や会計制度変更に伴う資産除去債務による特別損失がなくなったことから、331億円と前年を82億円上回りました。ROEにつきましては、15.2%と前年を上回ることが出来ました。

■中長期的な重点施策について

上記のコンビニエンスストア事業の収益拡大を柱とし、エンタテイメント・ホームコンビニエンス*事業と海外事業を中期的成長分野と捉えた経営を推進し、以下の施策により持続可能な成長を実現してまいります。
* ホームコンビニエンス事業:PC、スマートフォンやタブレット端末を活用し、インターネットを通じて、自宅にいながらあらゆる買い物が出来るようになる利便性を提供する事業。

【MACHI caféなど総荒利益率の高い商品の展開】
客層拡大の原動力として、対面販売で差別化を図っている淹れ立てコーヒーMACHI caféにつきましては、2013年2月末の導入店舗数は2,860店(2012年2月末時点では740店)と増加しました。2013年度はMACHI caféの導入スピードを上げていくとともに、カウンターファストフードや惣菜など、荒利益率の高い商品の開発・拡販を進めてまいります。

【生鮮コンビニエンスストア事業の推進】
従来のローソンに生鮮食品や日配食品を導入した生鮮強化型ローソンは2013年2月末で5,287店と順調に増加しております。2013年度は、生鮮強化型ローソンの拡大に加えて、通常店舗における生鮮の取り扱いをさらに強化し、生鮮との買い合わせによる売上拡大を引き続き目指してまいります。

【Ponta会員のデータ活用によるCRMの推進】
2013年2月末のPontaカード発行枚数は5,000万枚を超え、会員売上比率も約45%となりました。カード会員の購入データを分析し、引き続きマチ(地域)のお客さまの嗜好や年齢、性別に合わせた商品を開発していくことに加え、2013年度は、特に個々の店舗レベルでのPontaカードデータの活用を強化し、お客さまのニーズに合った品揃えと来店の促進に努めていきます。

【サプライチェーン構造改革による業務効率向上と収益改善】
Pontaカードのデータ分析技術が進化してきたことに伴い、サプライチェーンにおける当社独自の構造改革も進展しております。2012年7月に設立したSCM機能子会社SCIは、原材料調達から、製造、配送、そして店舗販売に至るまでのサプライチェーンの間で生じる廃棄や二重作業等の無駄を減らし、原材料から店舗まで一気通貫した製造小売業モデルを作り上げることを目的としております。バリューチェーンの最適化を図ることによって商品の競争力向上とオーナーへの販促支援を行い、将来的にはこのノウハウを活用して、ローソングループ以外への外販を含めた対外ビジネスを拡大していきます。

【ホームコンビニエンスの本格展開】
エンタテイメント・ホームコンビニエンス事業では、2013年1月に、ヤフー株式会社との合弁により、食材の定期宅配サービス「スマートキッチン」をスタートしました。長年、リアル店舗「ローソン」で培ってきたお客さまの信頼・安心感をベースに、大型スーパー並みの豊富な品揃えと、忙しい主婦向けに独自に開発した簡単調理キットを提供してまいります。2013年度は、大地を守る会、らでぃっしゅぼーやとの提携も活用しながら、ホームコンビニエンスの本格展開に向けた基礎固めを進めてまいります。

【海外展開】
2013年度の中国事業につきましては、店舗数がすでに300店舗に達している上海では、出店拡大よりも、商品力の質的強化や既存店のてこ入れを最優先致します。将来の成長が期待できる重慶・大連では、知名度向上に努めます。また、中国以外のエリアでは、インドネシア・ハワイでの出店に引き続き、2013年度は新たにタイに日本型コンビニエンスストアを展開してまいります。

■2013年度利益計画・配当

2013年度の利益計画につきましては、連結営業利益で700億円(前期比105.7%)と11年連続の増益を見込んでおります。
また、配当金につきましては、中期経営目標であるROE20%に向けて資本効率を向上しつつ、株主の皆さまへの継続的な増配を重視し、株主の皆さまに今後も中長期的にご支援いただきたいという想いから、2014年2月期の年間配当金は前期より10円増配し、1株につき210円を予定しております。

株主・投資家の皆さまにおかれましては、引き続きご理解とご支援をいただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

2013年4月10日

代表取締役社長 CEO

新浪 剛史

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