IR(株主・投資家情報)

社長メッセージ

代表取締役社長 CEO
新浪 剛史

 本日、2007年2月期第3四半期決算を発表いたしました。2006年9月から11月までの3ヶ月間におきましては、大手コンビニエンスストア(CVS)各社による、同質化した店舗の大量出店という構造問題の影響により、既存店売上高は前年同期比98.6%と、厳しい結果となりました。しかし、ベーカリー商品を対象としたポイントコレクト・キャンペーン、お弁当やおにぎりといった中食商品を対象としたミッフィーキャンペーンなどが奏効して、業績の回復傾向がみえてまいりました。
また、引き続き販売管理費のコストコントロールに努めた結果、2006年9月から11月の3ヶ月間において、連結経常利益は3.1%の増益となりました。
2007年2月期第3四半期の業績について、詳しくはこちらをご覧下さい。

 私たちローソンは、CVS業界の先頭を切って、マチ(地域)のお客さまに合ったCVSフォーマットへの革新を行っております。たとえば、昨年の12月には子育て応援コンビニ「HAPPY LAWSON 日本橋店」をオープンし、テレビや新聞等でも取り上げられました。
この店は当社の30周年記念論文で「未来のローソン」を募集した際に、最優秀賞を獲得した「子育てママ応援コンビニ」を具現化したものです。そして、この店のねらいは、従来型のローソンが得意としてこなかった客層である、子育てをされているママさんです。このお店での様々な取り組みを通じて、既存のローソンで、どうしたら子育てをされているママさんに喜んでもらえるのか、というノウハウを得ることができます。更にこのような取り組みを通じて、既存のコアのお客さまにも新たな価値を提供することもできます。
これまでの歴史の中で私たちローソンは、「ローソンあるいはCVSとはこういうものだ」「売場にはこういうものを置くものだ、売れないものは置かないんだ」とカテゴリー分けしてきました。しかし、売れないと思っているものは本当に売れないのでしょうか? 昔は売れなくても、今は売れるかもしれません。なぜならお客さまのニーズはどんどん変わってきているからです。実際に売場に置いてみないとわからないのです。
私たちは長い間、お客さまのニーズを決め付けて、品揃えをおこなってきました。これからは、お客さまが欲しいものは何なのかをきちんと理解する必要があります。お客さまの声を聞き、それを全国のローソンに拡大していきます。このようなノウハウの収集にこの子育て応援コンビニも活用していきたいと考えています。そして、この考え方の延長線上に、私たちが今、実験を行っているハイブリッド型ローソン=「ローソンプラス」があります。ローソンプラスとは、従来のコアターゲットである20代、30代男性を中心とした既存のお客さまには継続して利用していただきながら客層拡大をしていく為に「何か」をプラスするという発想からなっています。個店の商圏のお客さまニーズをどれだけ収集できるか、そのノウハウをどれだけローソンプラスに導入できるか、チャレンジしてまいります。
収益性を度外視した競合チェーンの激しい出店競争が続く限り、CVS業界はどんどん疲弊していくでしょう。しかし私たちローソンはCVS業界の競争の考え方を変えていきます。「ナチュラルローソン」「ローソンストア100」そして「ローソンプラス」にいたる、本格的な客層拡大に向けたローソンの取り組みは今まで誰もやったことがないものであり、多くの困難がともなっています。しかし、他社に先行することでそこにノウハウがたまっていきます。このノウハウを更に活用していくことで、近いうちに必ず花開く時が来ると確信しております。私たちローソンは、ようやく見えてきた勝ちパターンを追求し、業界のリーダーシップを取るべく、一層努力してまいります。
株主のみなさまには、私たちローソンの新しい取り組みと、CVS業界改革への強い意志に対してご理解いただき、持続的な安定成長にご期待いただきますよう、お願いいたします。

平成19年1月9日

代表取締役
社長執行役員

新浪 剛史

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