IR(株主・投資家情報)

社長メッセージ

代表取締役社長CEO
新浪 剛史

 こんにちは、新浪です。

 本日、2006年2月期通期決算を発表いたしました。当期の経済動向は、関東や中部の景気回復傾向に比して、その他の地方経済は厳しい状態が続くなど、景況感も全国一律の物差しでは計れない状況となっております。当社の状況につきましては、従来型コンビニエンスストア(CVS)の出店増や歴史的な厳冬による天候要因、そして9月のハイウエイカード販売中止の影響などを受け、当期の既存店売上高は、前年同期比97.5%と厳しい結果となりました。しかし、収益重視体質への努力の結果、当社が重視しております既存店値入高前年比につきましては、前年同期比98.4%と売上高の前年同期比より高い水準で推移いたしました。それに加えて、ローソンATMネットワークスや、ローソンCSカードなどの子会社の収益貢献があったこと、及び様々な分野でコスト削減に努めたことにより、連結経常利益で439億円(前年比+3.9%)と会社計画を達成し、過去最高益を更新することができました。2006年2月期通期の業績について、詳しくはこちらをご覧下さい。

 さて当社は、2005年度に中期経営計画「ローソンチャレンジ2007」をスタートいたしました。「マチ(地域)のお客様に合わせた品揃え」を実現するために、(1)発注精度の向上による、機会ロス・廃棄ロスの低減、(2)シニア・女性のお客様をターゲットとした商品の提供、以上を中核とした経営課題に取り組んでおります。今後、少子高齢化が進む中で、従来の時間節約ニーズや利便性のみを追求し、コアターゲットである若年男性客向けを主体とした品揃えやサービスを行っていくだけの従来型CVS業態にこだわっていては、同質化したCVS店舗同士による成熟した市場の中での消耗戦を強いられ、少子高齢化の中で企業としての安定的かつ持続可能な成長はますます困難になるものと思われます。そうした中でわたしたちローソンは、客層拡大による新たなマーケットの創出へのチャレンジを行っています。他社に先駆けて、健康志向商品を中心に女性をターゲットとした「ナチュラルローソン」を開発したほか、2005年度には新たに、小分けした生鮮食品や日配品を中心に主婦・高齢者をターゲットとした「LAWSON STORE100(ローソンストア100)」のフォーマットを立ち上げることができました。この2つのフォーマットは、従来のローソンと店舗の立地特性が異なるため、ローソン全体としての出店余地の拡大にも寄与するだけでなく、「ナチュラルローソン」の健康志向商品や、「LAWSON STORE100」のプライベートブランドであるバリューラインの商品開発によって得られたノウハウを、既存の「ローソン」に活かすことで、客層の拡大による客数の増加につながることが実証されております。 

 2006年度につきましては、マチのお客様に合った品揃えを中心とした個店主義への更なる取り組みを徹底し、自社カード「ローソンパス」を活用した販売促進を実施することで、客数の回復を目指すほか、「ナチュラルローソン」と「LAWSON STORE100」の出店を加速するなど、中長期の成長を確固たるものにするべく、投資を積極的に行う予定です。これからも、「ローソン」を核とした、「ナチュラルローソン」、「LAWSON STORE 100」の3つのフォーマットにより、お客さま満足を追求し、「マチのほっとステーション」の実現に邁進してまいります。また、上場企業として内部統制制度の更なる充実を図るとともに、社会のインフラとしての責任を果たすことで、企業価値の向上に努めてまいります。

 なお当社は、株主の皆様のご期待に応えるべく、資本効率の向上と、株主還元と成長原資のバランスを考慮した結果、今期は配当を年間90円から100円に引き上げたいと考えております。この結果、配当性向はこれまでの約41%から約44%になります。今後も、株主還元を重視した資本政策を実施してまいります。これからも私たちローソンにご期待いただきますよう、お願いいたします。

平成18年4月12日

代表取締役
社長執行役員

新浪 剛史

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