より持続可能な社会のために
〜 認証原料を使用した商品の開発・販売 〜
ローソングループは、豊かな自然環境からもたらされる恵みを活用して日々の事業活動を行っています。しかしながら、昨今、自然資源の枯渇、生物多様性の危機など、地球環境は大きな問題に直面しており、ローソングループの事業活動にも大きな影響を与える可能性が増大しています。
ローソングループとしても豊かな地球の恵みを次世代へ引き継ぐため、「ローソングループ調達方針」に基づき、生物多様性などに配慮した認証原料を使用した商品の開発・販売、資材の利用を進めています。
認証一覧
レインフォレスト・アライアンス認証
レインフォレスト・アライアンス認証は、生産者・労働者の人権向上、自然資源や環境に配慮した農法に取り組むことなどが含まれた、レインフォレスト・アライアンスの持続可能な農業基準を遵守する農園に与えられる認証です。店内淹れたてコーヒーサービス「MACHI café(マチカフェ)」及びエクアドル産の「田辺農園バナナ」はレインフォレスト・アライアンス認証農園で作られた作物を使用しています。
レインフォレスト・アライアンスとは

自然環境を保護し、
生産者や森林地域に暮らす
人々の生活向上のために
社会と市場のもつ力を役立て、
より持続可能な世界を創っている
国際的な非営利団体です
レインフォレスト・アライアンスは1987年に設立された国際的な非営利団体であり、人と自然が調和の中で繁栄する世界に向けて活動しています。
レインフォレスト・アライアンス認証は生産者が動植物の生態系を保護し、生活を向上させ、農場労働者の人権向上を推進し、気候危機を緩和し適応する、より持続可能な農法に従っていることを意味しています。
レインフォレスト・アライアンス認証農園が目指す持続可能な姿(一部抜粋)
農業
- 気候変動への適応、その他の方策を通じた農場の回復力の向上
- 土壌、水源、その他の自然生態系の営みの維持、強化
- 農作物の生産性、投入物の使用効率、収益性の最適化
- 農薬が環境と健康に及ぼすリスクの削減
社会
- 児童労働、強制労働、差別、ハラスメントの評価、予防、是正
- 農業生産者、農場労働者、コミュニティのさまざまな人権の尊重
- 農場労働者とその家族の健康で安全な生活環境と労働条件
- 農業生産者、農場労働者とその家族の生活水準の向上
環境
- 森林やその他の自然生態系の効果的な保護、回復
- 農場の自然植生の維持、強化
- 野生生物と生物多様性の保護の強化
- 排水と廃棄物の汚染の削減
- 農場のGHG(温室効果ガス)排出量の削減
持続可能な農業基準 農場要件の概要
1. | 管理 |
---|---|
2. | トレーサビリティ |
3. | 収入と責任の共有 |
4. | 農業 |
5. | 社会 |
6. | 環境 |
出所:レインフォレスト・アライアンス
持続可能な農業基準第1.3版:農場要件より抜粋して作成
レインフォレスト・アライアンス認証農園が目指す持続可能な姿
MACHI café
「あなたのマチが、どこでも、カフェになる」という想いをこめてつくりあげた、店内淹れたてコーヒーサービス「MACHI café」。世界の「マチ」の幸せに貢献するため、ブランドの立ち上げから10年以上継続してレインフォレスト・アライアンス認証農園産のコーヒー豆の採用に取り組んでいます。
「MACHI café」のコーヒー豆は、レインフォレスト・アライアンス認証農園産のみ※を使用しています。
モカブレンド、カフェインレスシリーズは対象外


田辺農園バナナ
南米・エクアドルにある田辺農園で育てられているバナナを「田辺農園バナナ」として全国の店舗で販売しています。
田辺農園は、レインフォレスト・アライアンス認証を取得しており、土と水にこだわった自然循環型農法でバナナを栽培しています。
例えば、バナナは除草剤をまいて育てるのが一般的な栽培方法ですが、田辺農園では除草剤を使わずバナナの木の下に下草が生い茂る森になっています。
加えて化学肥料を使用せず、規格外になったバナナで自家製のたい肥を作り、有機質肥料として土に還元して栄養豊富な土壌にする取り組みも行っています。
さらに、バナナを支える支柱に竹を使うことで、プラスチックの使用量を削減するなど、自然環境に配慮した栽培に力を入れています。




田辺農園の取り組み
- 化学肥料・除草剤は不使用
- 規格外のバナナを活用して自家製の有機質肥料を作り、栄養豊富な土壌に
- 支柱に竹を使用するなど、プラスチック削減に取り組む
- 井戸を掘ってきれいな水でバナナを育てる
FSC®認証
FSC®認証は、環境、社会、経済の便益に適い、きちんと管理された森林からの製品を目に見える形で消費者に届け、それにより経済的利益を生産者に還元する仕組みです。
オリジナル品のペーパーカップやレジにおいて使用するレジロール紙などに、適切に管理された森林から生産された木材や、その他管理された供給源の原材料を使用した「FSC®認証製品」を採用しています。


FSC®認証とは

適切に管理された木材と
責任ある調達をされた製品を
消費者が選べるようにして
森林を守る仕組みです
FSC(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)は、森林が破壊され続けることで森林に生息する野生生物や恵みを受ける地域住民などに影響を及ぼしている問題を解決するために、1994年に設立されました。適切に管理された森林からの木材を区別して購入できる認証制度を立ち上げ、消費者がFSC®マークを目印に製品を選ぶことで、森林の生物多様性を守り、地域社会や先住民族、労働者の権利を守りながら適切に生産された製品を選んで購入することができるようにしています。
FSC®認証製品を消費者の手に届けるまでには、森林から最終製品になるまでの生産、加工、流通に関わるすべての組織が認証を受けなくてはなりません。また、FSC®認証の審査・発行は、FSC®ではなくASIという認定機関から認定を受けた独立した第三者の認証機関が行い、適切に管理された森林からの木材かどうかをチェックしています。
PEFC認証
PEFC認証は、森林が持続可能に管理されていることを検証・保証する、世界最大の森林認証システムです。飲料用の紙パックなどに、適切に管理された森林から生産された木材や、再生資源、その他管理された供給源の原材料を使用した「PEFC認証製品」を採用しています。


PEFC認証とは

森林が持続可能に管理されていることを
検証・保証する認証システムです
製品が消費者に届くまで、原材料の認証情報(出処など)を追跡することにより、木材が持続可能に管理された森林から伐採されたものであることを証明するのが森林認証の仕組みです。各国で独立して設立運営される森林認証制度の連合体である「PEFC森林認証制度相互承認プログラム(Programme for the Endorsement of Forest Certification Scheme)」が、厳格な第三者認証の実施を通じて持続可能な森林管理の促進を目指しています。PEFCに加盟する各国の森林認証制度は、PEFCが策定した持続可能性基準といえる国際認証基準(森林管理認証基準とCOC認証基準)と適合するシステムであることが共通して求められます。
消費者もPEFCのマークが入っている商品を買うことで、「持続可能な森林の保護」、ひいては地球環境の保護に貢献することができます。
GAP認証
GAP(Good Agricultural Practice:適正農業規範/農業生産工程管理)とは、農業において、食品安全、環境保全、労働安全などの持続可能性を確保するための生産工程管理の取り組みです。ローソンファーム各社の適切な農場管理体制を構築するため、「GAP (JGAP、ASIAGAP)」認証の取得に取り組んでいます。


ASIAGAP認証農場のマークの下の登録番号は、株式会社ローソンファーム千葉の番号です
持続可能な農法で、おいしくて健康な野菜づくり農地所有適格法人ローソンファーム

お客さまの健康な食生活を支える、野菜や果物をローソングループの店舗に安定的に供給するため、「農地所有適格法人ローソンファーム」を全国16ヵ所で展開しています(2024年5月末時点)。おいしくて健康な野菜を生産するには、健康な土づくり、そして環境に配慮した持続可能な農法を進めることが重要です。そこでローソンファーム各社では、作付前の土壌診断を経て作物が生育する上で理想的な土づくりを行い、作物の生育状態に応じて適切な栄養を供給することを目的とした「中嶋農法」に取り組んでいます。また、持続可能な農業生産のガイドライン「GAP(JGAP、ASIAGAP)」の取得にも取り組み、品質の向上や食の安全、生物多様性をはじめとした環境保全などの持続可能性の確保に努めています。
農地所有適格法人ローソンファーム、全国に展開中です
プロの生産者とローソングループがもつ商品開発やマーケティングのノウハウを結びつけることで、「生産者の顔が見える青果」の供給を実現します。
今後も、ローソングループ店舗へ野菜や果物をお届けできるよう、志ある生産者の皆さんと一緒に、農地所有適格法人ローソンファームを展開していきます。
全国に
16ファーム
展開中
※2024年5月末時点

ローソンファーム千葉

土壌の生育の管理にこだわり、サツマイモ、大根、ニンジン、キャベツの生産をしています。収穫した野菜はローソン(関東地方、東北地方)、ローソンストア100(関東圏内)に供給されるとともに、焼き芋の原材料にも活用されています。


おいしく、健康な農産物を育て、
農業の持続的な発展を目指しています
ローソン 商品本部 エリアMD統括部 シニアマーチャンダイザー
原田 卓郎

長期的に国産農産物の安定調達を実現する。それが農地所有適格法人ローソンファーム設立の目的です。今では、日本全国のローソンファーム各社で生産された農産物が、ローソングループで販売するサラダ、ファストフーズなどの商品の原材料となって出荷されています。ローソンファーム各社では、作付前の土壌診断を経て作物が生育する上で理想的な土づくりを行い、作物の生育状態に応じて適切な栄養を供給することを目的とした「中嶋農法」に取り組み(下表参照)、おいしく健康的な野菜を生産しています。今後は、お客さまに対して店舗を通して安全・安心でおいしい農産物を届けるのはもちろんのこと、ローソンファーム各社が、率先して農業の産業化を通じた地域雇用の創出につなげて、日本の農業が持続的に発展する姿を示していきたいと考えています。
ローソンファーム各社の中嶋農法認証品目一覧
ファーム名 | 認証品目 |
---|---|
ローソンファーム山梨 | 桃、ブドウ |
ローソンファーム愛知 | キャベツ |
ローソンファーム兵庫 | 玉ねぎ |
ローソンファームいちき串木野 | レタス |
ローソンファーム薩摩 | キャベツ |
ローソンファーム熊本 | ミカン |
中嶋農法とは
土壌診断に基づく健全な土づくりの技術
①精密な土壌分析

まず精密な土壌分析を行い、土の健康診断を行います。
②必要な土壌養分を把握

診断結果より、作物に必要な多量要素から微量要素に至るまでの養分の過不足を把握し、バランスをとるための処方せんを作成します。
③作物に理想的な施肥

この処方せんに基づく施肥を行うことによって作物は理想的な栄養吸収を行い、健全に育ちます。
認証には、土壌分析から土壌が改善されるまで、約3年の期間が必要です。
作物の健全な生育を維持するための生育コントロール技術
- 植え付け後、作物は生育する環境の影響を受け続けます。正常な生育をすれば問題ありませんが、気象条件や栄養条件によって、体内の栄養バランスが崩れ、徒長や花芽分化の遅れ、品質の低下などが発生します。
- 常に生育状況を観察し、適切な生育コントロールをすることが重要です。この場合、具体的には葉面散布剤(メリット)などを用いて、栄養バランスを調整して正常な生育状態に戻し、品質と収量の向上を図ります。
生育コントロール例
①作物の育ち方の乱れ

②葉面散布剤で生育コントロール

③健全な生育状態品質の向上

「中嶋農法」は、「有機JAS」、「特別栽培農産物」と異なり、農林水産省が規格・認証する農産物ではなく、株式会社生科研が認証・展開している「ミネラル農法」です。
持続可能な農業生産のガイドライン「GAP(JGAP、ASIAGAP)」の取得を推進
ローソンファーム各社の適切な農場管理体制を構築するため、「GAP (JGAP、ASIAGAP)」認証の取得に取り組んでいます。
農薬や肥料の管理など、食の安全や環境保全に関係する農作業に関するチェック項目について、GAP指導員の資格を取得したローソン本部の担当者がローソンファーム各社を訪問する際に、定期的にチェックする体制を構築しています。

ASIAGAP認証農場のマークの下の登録番号は、株式会社ローソンファーム千葉の番号です。
ローソンファームGAP認証状況(2024年5月)
ファーム名 | 認証GAP | 認証品目 |
---|---|---|
ローソンファーム北海道岩内 | JGAP青果物2016 | スイートコーン |
ローソンファーム山梨 | JGAP青果物2016 | ブドウ |
ローソンファーム愛知豊橋 | JGAP青果物2016 | イチゴ |
ローソンファーム兵庫 | JGAP青果物2016 | 玉ねぎ、はくさい、レタス |
ローソンファーム鳥取 | JGAP青果物2016 | 大根 |
ローソンファーム愛媛 | JGAP青果物2016 | ミカン |
ローソンファーム長崎 | JGAP青果物2016 | キャベツ、大根 |
ローソンファーム薩摩 | JGAP青果物2016 | キャベツ |
ローソンファーム鹿児島 | JGAP青果物2016 | 大根、ニンジン、かんしょ、キャベツ |
ローソンファーム茨城 | ASIAGAP青果物Ver2.2 | ぶなしめじ |
ローソンファーム千葉 | ASIAGAP青果物Ver2.3 | こまつな、大根、ニンジン、キャベツ、かんしょ |
ローソンファーム愛知 | ASIAGAP青果物Ver2.2 | キャベツ、はくさい |
ローソンファーム熊本 | ASIAGAP青果物Ver2.3 | ミカン |
ローソンファーム各社で採れた規格外野菜を加工して、サラダなどの原料に活用しています
味や栄養などの品質は変わらないけれども、形や大きさなどの見た目がほかと少し異なる農産物が規格外野菜です。この規格外野菜は通常の販売には適さないために、店頭に並ぶことなく廃棄される場合があります。ローソンファーム各社では10%から15%の規格外野菜が産出されますが、これらを加工してサラダ・漬物などに利用することで農産物の有効活用に役立てています。

持続可能な水産物の販売に貢献「さかなの日」に賛同してお魚の惣菜を販売
ローソンは、水産庁が進める水産物の消費拡大に向けた官民協働の取り組み「さかなの日」に賛同し、SDGs達成に向けた消費行動を支援しています。例えば、レンジ調理で手軽にサバ、サケ、ホッケ、シシャモなどのお魚の惣菜を楽しんでいただけるように商品をラインアップしています。ご自宅でつくるのに手間がかかる魚料理をレンジアップするだけで簡単にお召し上がりいただけるようにすることで、日本の多種多様な魚を食べる文化の伝承につなげていきたいと考えています。また、包装時に窒素ガスを充てんすることで長期間、鮮度を保てるようにして食品ロスを抑えるように努めています(一部商品除く)。
これらの商品を購入していただくことが、持続可能なおいしい食生活、ひいてはSDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」といった世界共通の目標の達成にもつながります。
魚の惣菜のラインアップ※

昆布と生姜の風味をきかせて煮込みました

じっくりと焼き上げました



焼き上げました
商品の写真はイメージです。2025年3月末時点で販売している商品です(販売を終了している場合があります)。