効率的な物流システムの構築
ローソンでは脱炭素社会の実現のため、全国に張り巡らせた物流網の効率化を図るとともに、環境対応車などの導入により環境負荷の低減を目指しています。
1店舗当たりの配送車両によるCO2排出量を2013年対比で2030年に50%削減することを目指し、さまざまな取り組みを進めていきます。
1店舗当たりの配送車両のCO2削減率
共同配送や配送頻度の適正化
常温商品とチルド商品※など異なる温度帯で管理する商品を間仕切りによって1台の配送車で運ぶことのできる「二室式二温度管理車両」を使用するほか、日用品や加工食品、冷凍食品の配送回数の見直しなどを行い、1店舗1日当たりに到着する納品車両の平均台数を1989年度の16台から7.0台(新聞・本・雑誌・たばこを除く)にまで減らしています。
チルド商品:米飯や乳製品・デザートなど温度管理が必要な商品
AIによる店舗配送ダイヤグラムの最適化を推進
ローソンは、AIによる店舗配送ダイヤグラム最適化によるCO2排出量削減の取り組みを進めています。2021年10月から、AIで作成した店舗配送ダイヤグラムにより、群馬県の常温・冷凍の配送センターから管轄の約400店舗に向けた配送を実施しています。多方面の店舗の組み合わせから、CO2排出量と配送コストが最小となるルートをAIが解析し、そのルートに基づいて配送を行っています。
エコタイヤ・運行管理システムの導入
エコタイヤ
タイヤの形状とゴムの配合を変え、タイヤが転がるときのエネルギーロス(転がり抵抗)を低減させることで燃料の消費を少なくします。エコタイヤの導入により、車両1台当たり約4%の燃費改善を見込んでいます。
運行管理システム
商品の温度状況や店着・配送状況をリアルタイムで確認することができるため、より確かな品質管理を行うことができます。急な加減速、速度超過などの運行状況も把握することができ、効率的な走行の推進やアイドリングストップ※の実施に役立てています。
アイドリングストップ:地球温暖化・大気汚染防止、燃料節約のため納品時にエンジンを停止すること
エコドライブの推進
アイドリングストップの徹底や騒音の防止など、ドライバーに対する教育・研修を実施。エコドライブを推進されている委託先企業に対する表彰なども行い、ドライバーの意識向上を図っています。
水素を燃料とした燃料電池小型トラック(FC小型トラック)の導入
2021年7月に、地球温暖化の抑制やエネルギーの多様化などに対応した持続可能な社会の実現に向け、水素を燃料とした燃料電池小型トラックを東京都大田区の配送センターに導入しました。このトラックは、東京都内のローソン約20店舗への弁当やおにぎりの配送に使用し、走行実証実験を行いました。
さらに、地球温暖化の抑制やエネルギー多様化などに対応した持続可能な社会の実現に向け、トヨタ自動車株式会社といすゞ自動車株式会社が共同開発した、水素を燃料とした燃料電池小型トラックの導入を開始しました。2023年5月から福島県本宮市、東京都大田区の配送センターに一台ずつ導入しています。今後、燃料電池小型トラックによる店舗への商品配送エリアを順次拡大することで、配送時のCO2排出量の削減に取り組んでいきます。