ローソンオーナーになったきっかけは?

前職は食品会社の営業として勤務していました。小規模の会社だったので社長との距離が近く、接していく中で経営に興味を持つようになっていた当時、知人のローソンオーナーから「ローソンは参入のハードルが他と比べて低い」というような話を聞き、甘い気持ち半分、まずは働いてみようと思ったのが最初のきっかけです。ローソンで働く前まではコンビニエンスストア自体ほとんど利用した経験が無く、全く想像が出来ていなかったのですが実際にやってみないと始まらないという気持ちでのスタートでした。それからしばらく働き、ローソンでの独立も現実的に考えていた頃、縁があり近隣でMO(マネジメントオーナー)として組織運営をしている方の会社に転籍する事になって、そこから具体的な道筋が出来たように思います。当時のオーナーにも、自分の組織からオーナーを輩出出来るのは光栄だと言っていただき、背中を押していただく形で独立する事が出来ました。

暖簾分け制度での独立でメリットと感じたことはありますか?

当該店舗の店長・クルーさんとの初期のコミュニケーションが非常にスムーズなのが一番のメリットだと思います。ゼロから始める場合は従業員同士も知らない状態、経験も浅く、性格や相性も分からない状態からスタートする事になりますが、暖簾分けであれば既に運営中の店舗を引き継ぐ形になるので従業員間の人間関係が既に出来ており、自分の担当店であればもう勝手知ったる仲の状態で始められますので、このメリットは大きいと思います。また、独立元のオーナーから様々な出入り業者さんをご紹介いただけたのも非常に助かりました。コンビニエンスストアの中身を知っている業者さんなら話が早いですし、最初から信頼出来る方がいる状態というのは精神上とても有利になると思います。加えて、私の場合はMO(マネジメントオーナー)組織からの暖簾分けだったので、大規模組織の運営ノウハウを当事者として学べたのも大きかったと感じています。

人財採用・育成について気をつけていることはありますか?

形を作って、それにハメてしまうような育成は避けています。性格や技能は個人差が大きいので、教え方も個人に合わせる必要があると思いますし、出すべき助言も人によって変わります。基本的には個人毎に対応を変えている中で、唯一統一して心がけているのは「心の余裕」です。自分に余裕が無いと言い方もキツくなりますし、少し気に入らないというだけで強く批判したりするようになってしまいます。余裕を失わせる事象は突発的に起こるものですが、私はローソンで長く働いた経験の中で様々なトラブルやその対処も経験しているので、比較的余裕を持ちやすい立場にはあると思います。全員が余裕を持つのは難しくても、せめて私だけは常に心に余裕を持っておこうと考えていますし、きっとそれは人財育成でも有利に働いてくれるのではないかと思っています。

オーナーとしてのやりがいは?

SC(ストアコンサルタント)時代も店長への指導はしてきましたが、オーナーになると店長の成長が殊更嬉しく感じるようになりました。SC時代は担当が外れればその後のケアは別のSCが引き継ぐ形になりますが、オーナーになると関わる従業員全てが自分の傘下となるので、責任が大きくなる反面、喜びも大変大きなものになります。何か問題が起こった時に、私だったらこうすると思っていた事を何も言わずに店長がその通りに対応してくれたり、自分が言った事をしっかり理解して賛同してくれていると実感出来る場面に立ち会うと本当に嬉しい気持ちになりますし、オーナーならではのやりがい、醍醐味の一つだと感じています。

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