
私が連絡しようとすると、彼から連絡してくれる。
この些細なタイミングみたいなものが、いちいち心を撫でている。
待ち合わせ場所に見つけた彼は、心なしか、神妙な面持ちだった。
ように見えた。
「あのさ」
さっそく?
さっそくですか!
ちょっとお茶したりしながらとかじゃないんだ!
「......ゴメン」
終わった。完全に。
ていうか私がゴメンナサイ。
一人で先走ってゴメンナサイっ!
「言わせてしまって」
こうして私の恋ははかなく散......え?
何が?
「あと、待たせてしまって」
どういう展開?
むしろ待ってほしい。
「僕もだよ」
アタマが追いつかなかった。
ものすごく長い数秒が過ぎて。
心臓の音が聴こえるとかいうけど。
頬が赤くなる音まで聴こえた気がした。
答えのワケ、あとで聞いてみたら。
仕事にも友達付き合いにも、一生懸命なところ、なんだって。
恋に恋するような。
溺れるような。
失恋の後だけに、ひたすらな甘さを求めたくもあるけれど、そうじゃなく。
100%の私を見てくれるぶん。
濃厚な想いを、感じられもするのです。





