社会・環境

廃棄物削減

発生抑制とリサイクル

店舗廃棄物の排出量を測定

ローソンでは、廃棄物の削減やリサイクルを促進する上での基礎データにするため、店舗の廃棄物の実態調査を継続して行っています。

2016年度の食品を除く廃棄物は1店舗1日当たり44.4kg(東京都内約420店舗の実績)。同じく売れ残り食品は8.8kg、食用油(廃油)は2.2kg、合計11.0kgを排出しました(食品リサイクル実施店舗約2,500店の実績)。

●1店舗1日当たりの廃棄物量推計
1店舗1日当たりの廃棄物量推計


食品廃棄物とそれ以外の廃棄物を合計すると55.4kgになります。
期間:2016年4月1日~2017年3月31日

店舗の食品廃棄物を削減するための取り組み

発生抑制と再生利用の促進

食品リサイクル等実施率

店舗から排出される食品廃棄物は、販売許容期限※を過ぎた弁当類(売れ残り食品)と、ファストフードの調理に使った食用油(廃油)などを合わせて、1店舗1日当たり平均で約11kgを排出しています。この食品廃棄物の削減のため、発生抑制と再生利用(廃油リサイクル、売れ残り食品の飼料化・肥料化)を中心に取り組んでいます。

食品リサイクル等実施率は44.3%

ローソングループでは、売れ残り食品の有効活用と食品リサイクル法を踏まえ、食品リサイクル等実施率の向上に努めています。2007年度の実績(22.5%)を基準に2008年度から毎年2%以上の改善を目指して取り組み、2016年度は法定目標40.5%に対し44.3%の結果となりました。

※販売許容期限:お客さまにより安全な商品を安心してお買い求めいただくために、「消費期限」の前に自主的に設定した期限です。


●ローソングループ食品リサイクル等実施率及び実施店舗数の推移
ローソングループ食品リサイクル実施店舗数の推移


取り組み(1) 発生抑制

米飯工場での原料計量によりムダを削減
米飯工場での原料計量により
ムダを削減

余分な商品、ムダな廃棄を出さない仕組み

廃棄物の発生抑制に向け、製造段階では、原材料の投入量、出来高量、盛り付け量など、すべてグラム単位で計量して商品を製造する「生産加工管理システム」を導入しています。

店舗ではお弁当やおにぎり、調理パンなどの商品の発注に「セミオート(半自動)発注システム」を導入しています。これは個店ごとの売上動向や客層の情報、天気などのさまざまな情報を分析して「自店に最適な品揃え」と「商品別の発注数」を自動的に推奨するシステムです。その上で、発注者が地域行事などを考慮して品揃えと発注数を検討することで、さらに発注精度を向上させています。お客さまにとって欲しい商品がいつでもあるように、品揃えと発注数を適正化することによりムダな廃棄を抑制しています。また、店内で調理を行う「まちかど厨房」では、お客さまの動向に合わせて製造をコントロールしています。

取り組み(2) 再生利用 - 廃油リサイクル

廃油のリサイクルを全国12,348店舗で実施中

2006年1月から開始した廃油リサイクルは、2017年3月末日現在グループ計12,348店舗で実施しています。店舗から排出された廃油は産業廃棄物の収集運搬業者が回収し、リサイクル工場に搬入。飼料用添加剤(家畜のエサの材料)、バイオディーゼル燃料や無添加石けんなどに再生されます。

廃油のリサイクルは、一定基準を満たしたお取引先を本部が店舗に推奨し、東日本・西日本・九州地区3社の管理会社を通して取り組みを進めています。本部・管理会社・本部推奨取引先が一体となり、法令順守をはじめ、管理レベルや回収サービスレベルの向上を目指しています。

年に1回、全国の推奨取引先と「廃油リサイクル定例会議」を開催し、意見交換を行いながら課題の解決や情報の共有等を行っています。

▲ 廃油プラント
廃油プラント

▲ 廃油をリサイクルしてできた製品
廃油をリサイクルしてできた
製品

▲ 「廃油リサイクル定例会議」
「廃油リサイクル定例会議」

店舗から排出された廃油等をリサイクルした燃料(BDF)を使って、
  店舗の横にある発電機で電気をつくって店舗の電気に利用しています。


店舗の横に設置しているバイオマス発電設備

2016年2月にオープンした環境配慮モデル店舗「ローソン夢前スマートインター前店」は、コンビニエンスストア初の「バイオマス発電」設備を導入。店舗から排出された廃油の一部をバイオディーゼル燃料(BDF)にリサイクルして発電機の燃料として使用し、発電した電気を店舗で利用しています。
このバイオマス発電に利用しているバイオディーゼル燃料は、軽油を混入しないBDF100%のB100という燃料です。植物はもともと大気中のCO2を吸収して生長しています。BDF はその植物油由来の原料であるため、B100は大気中のCO2の増減に影響を与えません(=カーボンニュートラル)。ローソンのバイオマス発電は店舗から排出された廃油をもとに店舗の電力をまかなう創エネルギーを実現し、CO2削減にも貢献しています。

廃油が「バイオマス発電」に活用される仕組み
このお店でのバイオマス発電の実績・結果が
未来につながる

ローソン夢前スマートインター前店 オーナー
株式会社K・M・C 代表取締役
森井 幸司さん

現在、5店舗を経営していますが、この環境配慮モデル店舗の運営を始めてから、当社の従業員やクルーたちも、最新の省エネルギーの取り組みを誇りに思っていますし、みんなの環境への意識も変わってきています。お客さまも興味をおもちの方が多く、設備に対する質問を受けることもたびたびあります。さまざまな方の声や感想を聞くと、近隣の模範となる店舗にならなければと強く感じます。取り組みを始めてからは、実際に外部調達の電力量がかなり少なくなっています。模範になれるお店としてバイオマス発電の実績・結果が出せるように努めることが、マチの未来につながると思っています。

環境に負荷のかからない循環型エネルギーを追求

浜田化学株式会社 取締役副社長
岡野 輝平さん(写真右)

浜田化学株式会社 本社営業部 次長
森本 浩二さん(写真左)

浜田化学は廃油のリサイクル、水質汚染の防止という点で社会環境に役に立つ事業を展開しています。2003年から始めたBDF への取り組みも、その一つです。BDF は品質を安定させるのが難しいのですが、トライアンドエラーを繰り返し、製品の完成にいたりました。このBDF を使ったバイオマス発電に一緒に取り組むと決めたのは、ローソンの環境改善への意識の高さに共感したからです。BDFはもともと大気中のCO2を吸収し生長している植物由来の原料であるため、大気中のCO2を増加させることがない環境にやさしい燃料です。今後ますます環境に負荷のかからない循環型エネルギーの活用が必要になるなか、このバイオマス発電システムは、そのモデルとして重要な位置づけになると思っています。私どもも、このシステムの原料調達と製品製造を担いながら、一緒にバイオマス発電の可能性を追求していきたいと考えています。

富山BDF工場

富山BDF工場

富山BDF製品タンク

富山BDF製品タンク

所属や役職、記事の内容は、いずれも取材当時のものです

取り組み(3) 再生利用 - 食品リサイクル

●売れ残り食品のリサイクル実施エリア
●売れ残り食品のリサイクル・実施エリア

売れ残り食品の飼料化・肥料化リサイクルは実施エリア拡大中

2006年5月から開始した売れ残り食品のリサイクルは、2017年3月末日現在、グループ計2,582店舗で実施しています。販売許容期限を過ぎた弁当類は、飼料(豚やニワトリのエサ)や肥料にリサイクルされています。

ローソングループでは、食品リサイクル工場や収集運搬会社の選定、処理コスト面等の課題を解決しながら、持続可能なリサイクルの実施地区拡大に取り組んでいます。
富山県や新潟県長岡市では、売れ残り食品を発酵させて発生したバイオガス※を利用して発電事業を行っています。

※バイオガス:生ごみや生物の排泄物、作物の発酵により発生するガスで、燃料として利用できます。

店舗の売れ残り食品等をリサイクルした堆肥を使い、おでんの大根を生産

●特集:ローソンファーム

食品リサイクルの事例1

福岡市では、売れ残り食品の飼料化リサイクルを2014年10月から実施しています。店舗から排出される売れ残り食品は、株式会社環境エイジェンシーの食品リサイクル工場に運搬され、破砕後、減圧・乾燥により飼料製品に加工、養豚農家や飼料メーカーへ出荷されます。

食品リサイクルの事例2

食品リサイクルの事例2

富山県では、富山市・射水市・上市町・立山町・舟橋村の5市町村で売れ残り食品のリサイクルを実施しています。店舗から排出される売れ残り食品は富山グリーンフードリサイクル株式会社へ運搬され、発酵させてバイオガスと発酵液を作ります。バイオガスは発電に使用され、工場の電力に活用されます。発酵液は剪定した枝をチップにしたものに混合され、肥料になります。

食品リサイクルの事例1
食品リサイクルループの構築で地産地消を推進
「エコで育った千葉のたまご」を販売

▲エコで育った千葉のたまご6個入
エコで育った千葉のたまご6個入

2012年6月、千葉県・茨城県の約260店で、リサイクル飼料(エコフィード)を一部使用して育ったニワトリのたまごの販売をスタートしました。

これは、店舗の売れ残り食品をリサイクルした飼料や肥料で育った農畜産物を店舗で再度利用・販売する、「食品リサイクルループ」という取り組みです。ローソン店舗からの売れ残り食品は工場で飼料にリサイクルされ、そのエサ(一部)を食べてニワトリが育ちます。そのニワトリが産んだたまごをローソン店舗で販売するという仕組みです。食品が循環し、輪(ループ)になっているように見えることから「食品リサイクルループ」と呼びます。

この取り組みは、関東地区の店舗の売れ残り食品を活用し、千葉県内の製造工場、養鶏家が連携したもので「地産地消」の取り組みでもあります。

▲エコフィード認証マーク
エコフィード認証マーク


【リサイクル飼料(エコフィード)】

売れ残り食品(弁当や惣菜、サンドイッチ等)を原料として製造された飼料。食品循環資源※の利用率や飼料の製造工程管理において一定の基準や安全性を満たしたものは、「エコフィード認証」を得ることができます。

※食品廃棄物のうちリサイクル原料になるもの