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2015年1月21日

カテゴリー: 蓼山 陵さん 「コンビニ探訪社会学」

訪日外国人客1300万人 コンビニの発信力を示せ

■ 東京五輪に向けますます増える外国人観光客

日本を訪れる外国人が急増している。昨年(2014年)12月22日に年間1300万人を達成し、成田空港で記念セレモニーが開かれた。1300万人目はインドネシアからの観光客だった。訪日外国人客はこの数年、政府のビザ緩和などで増え続け、一昨年に初めて1000万人の大台に乗った。その1年後に約300万人も増加したのだ。日本に対する世界の関心の高さを改めて浮き彫りにした数字である。

国別でみると、圧倒的にアジア諸国が多い。日本政府観光局(JNTO)の推計値だと、2014年1月から11月までの訪日外国人客数のベスト10は次の通り。

[1] 台湾 261万7700人 (前年同期比27.0%増)
[2] 韓国 248万4400人 (同9.3%増)
[3] 中国 221万9300人 (同82.2%増)
[4] 香港 81万9600人 (同21.7%増)
[5] 米国 81万8100人 (同11.9%増)
[6] タイ 58万1300人 (同46.2%増)
[7] オーストラリア 26万5100人 (同23.7%増)
[8] マレーシア 21万200人 (同42.0%増)
[9] 英国 20万3200人 (同14.7%増)
[10] シンガポール 18万100人 (同19.2%増)

 

トップ10のうち7国がアジア諸国で、トップの台湾から4位の香港までで800万人を超え、全体の3分の2を占めているのだ。このほかフィリピン、インドネシア、ベトナムからの訪日客も10万人を超えている。まさに「近いアジア」である。政府は 東京五輪が開かれる2020年に向けて、訪日外国人客数を2000万人に、2030年には3000万人に増やす目標を掲げている。いまの勢いで行けば、現実化する可能性も十分ある数字である。

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■ 受け入れる日本人の意識はどうなのか

実際、浅草や銀座、新宿などを歩いていると外国人観光客の多さを実感する。筆者は昨年12月、取材で新宿の高速バスターミナルからバスに乗り、奥飛騨・平湯温泉を経由して富山に向かう旅に出た。その際も、バスの乗客の半数はアジアからの観光客だった。新穂高ロープウェイの乗客も日本人よりもアジア客の方が多いほどだった。「中国、台湾、韓国といった国からのお客さんが本当に増えました」と施設の従業員の方も語っていた。

アジア諸国を中心とした観光客の増加は喜ばしいことだが、受け入れ側の意識は大丈夫だろうか。心配なデータがある。内閣府が2014年12月に発表した外交に関する世論調査の結果だ。中国と韓国に対して、「親しみを感じるかどうか」という質問に対する答えが圧倒的に否定的なのである。中国に対しては「親しみを感じない」「どちらかというと親しみを感じない」が計83.1%で過去最高だった前年調査を2.4ポイント上回った。韓国に対しては、「親しみを感じない」「どちらかというと親しみを感じない」が計58.1%と、こちらも高率なのだ。

年代別にみると20代では韓国に対しては「親しみを感じる」「どちらかと言うと親しみを感じる」が計56.1%と「感じない」派を上回っている。それが60代以降となると6割以上が「感じない」派になってしまう。中国に関しても20代は33%が「親しみを感じる」派で、「感じない」派65.8%の半数ほどいるが、30代以降になると「感じない」派が圧倒的多数になってしまう。

政治や外交的な諸問題があるにしろ、中韓両国の訪日客だけで年間500万人近い状況の中で、受け入れ国の国民の意識がこんな状況で大丈夫だろうか。政治や外交とは別次元の「おもてなし」の心で接していってほしいと思う。

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■ 世界最高のサービスと安心・安全を提供することがコンビニの使命

この先、東京五輪が近づけば、アジアからの訪日客はますます増加し、コンビニをはじめ日本の小売・サービス業の最先端に触れる外国人も増えていく。大げさにいえば日本のサービスが試されるのである。もちろん、それはコンビニのあらゆる力、可能性をアジア諸国、世界に向けて発信するまたとない機会でもある。

昨年、TV番組で米国と英国の食品関係者がローソンのサラダを生産する工場を訪れて、その安全管理の徹底ぶりに驚いている様子が放映されていた。店舗における接客サービス、食品の温度管理、在庫管理、発注システム、そして生産工場の安心・安全体制など、日本のコンビニの力は間違いなく世界最高水準である。

アジア諸国をはじめとする外国人社員の採用にも積極的で、さまざまな形でコンビニの力をアジア、世界に発信する体制が整ってきていると思う。たとえば、今後、アジアからのお客さんを、商品の生産工場や生鮮野菜の栽培農場に案内するといったツアーを企画してみてはどうか。店舗サービスを通じて受け止める以上のものを肌で感じ取ってもらえば、それがアジア諸国での「安心・安全」体制の強化にもつながっていくのではないだろうか。

行き来する機会が増えても、お互いが不信感を抱いている状況では、本当の交流は生まれない。コンビニという身近な存在、インフラを通じてアジア諸国、世界の人々に日本のおもてなしの心と、安心・安全への取り組みを実感してもらう。そうした積み重ねが「不信」を「親近感」に変えていくことになるのではないだろうか。

 

蓼山 陵