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2014年12月29日

カテゴリー: 蓼山 陵さん 「コンビニ探訪社会学」

手頃な価格で高品質 PB商品の魅力と可能性

■ コンビニ、スーパーの有力商品になったプライベートブランド

プライベートブランド(PB)商品がどんどん進化し、その領域を広げている。PBは小売・卸売業社が企画、メーカーに製造を委託し、独自のブランドを付けた商品である。ローソンでいえば「ローソンセレクト」がPBで、商品作りからデザインまでこだわりを持って開発している。そのアイテム数は日用品から惣菜まで、幅広い生活必需品250アイテム以上に及ぶ。

PB商品はいまではスーパー、コンビニ、ドラッグストアなど小売りの世界で不動の地位を占め、消費者にも幅広く認知されている。最近は、高級PB商品が人気を集め、ナショナルブランド(NB)商品よりも高価で高品質なものがヒット商品になったりしている。ローソンセレクト“極”シリーズは、まさにプレミアムPBといったところ。ビーフシチュー(379円=税別)、ビーフカレー(331円=同)、粗挽き肉焼肉(284円=同)など、素材、味わいに贅沢感がある商品だ。

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単身世帯の増加、働く女性の増加、高齢化の進行といった社会環境を背景に、「ちょっと高くてもこだわりのある贅沢な商品を」というニーズが高まっているのだろう。ふだんは手ごろな価格のPB商品で、週末は高級PB商品といった使い分けもあるようだ。

 

■ 1960年前後から登場したPB商品の歴史

PB商品が日本に登場した時期は意外と古い。火付け役は百貨店の大丸だった。1959年に「TROJAN」(トロージャン)という紳士服ブランドを立ち上げた。翌1960年にはダイエーが「ダイエーのみかん」という缶詰を開発した。その後、1980年代の円高不況時にスーパー各社がこぞってPB商品を開発し、安売りの目玉にした。2000年代に入ると、デフレ不況の長期化で再びPB商品が脚光を浴びた。

ここまでは、言ってみればPB商品が主に安売りの対象として扱われていた時代である。それだけに、品質に関してはNB商品に比べ明らかに見劣りする商品も少なくなかった。そのため、PB商品にあまりいいイメージを抱いていない年配の消費者がいるのは致し方がないところだろう。

しかし、この数年、PB商品の品質は格段に向上した。大手コンビニ、スーパーが一流ブランドメーカーに大量発注(買い取り制)するケースが多くなったからだ。加えて、小売り側は消費者ニーズを常に考えているので、メーカーへの品質要求が厳しくなった。こうしてPB商品は単に安いだけでなく、確かな品質の商品へと変貌してきたのである。そのうえ、さらなる高品質を求める消費者のニーズにこたえるべく、高級PB商品が登場し、支持を集めているというのが現状ではないだろうか。

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■ これからのPB商品のあるべき姿

PB商品の幅が広がり、品質が向上することは消費者にとっては大歓迎である。これからも、従来目が行き届かなかった分野にまで手を広げていってもらいたいものである。そのひとつがオーガニック分野。食品の安心・安全に対する消費者の関心はますます高まっている。以前のレポートでも報告したが、アメリカではオーガニック専門スーパーが大人気で、商品の大半はPB商品である。日本でも、生鮮商品へのこだわりが強まり、ローソンも中嶋農法で育てた野菜の販売など力を入れている。この分野をさらに強化していってほしい。あとは、高齢化が進む中での高齢者を対象とした商品の開発。足腰が弱くなったり、視力が衰えたり、握力が低下したりといった症状で、日常生活のちょっとした事が出来ず、不自由を感じている高齢者の方が多い。こういった分野への目配りもほしいところだ。

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最後に、コンビニやスーパーがPB商品を開発・発注することは、メーカーの製造能力、開発能力を強化することも忘れてはならない。以前、地方の食品メーカーの社長を取材した。その社長は3代目で、就任するなり社内の機構改革に手を付け、同時に大手スーパーへのPB商品供給に積極的に取り組んだ。周囲は「PBになんか手を出して」と冷ややかだった。しかし、数年間の取り組みでこの企業の製造能力、商品の品質は飛躍的に向上。全国で10番目あたりをうろちょろしていた売り上げもいつしかトップグループに仲間入りするようになった。品質が消費者に認められたのである。

消費者にとってもメーカーにとってもメリットをもたらす、そんなPB商品の開発を続けていってほしいものである。

 

蓼山 陵