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2014年10月22日

カテゴリー: 蓼山 陵さん 「コンビニ探訪社会学」

進化するコンビニへの提言 ショッピングの楽しみと付加価値

 

アメリカで大人気のオーガニックスーパー「人気の秘密」

 アメリカでは今、空前のオーガニックブームが続いている。所定の基準を満たした有機栽培農産物を中心とした製品を求める人たちが増え続けているのだ。 米国のオーガニック貿易協会(OTA)によると、米国のオーガニック市場は2013年に351億ドル(約3兆8300億円)に達した。前年比で11.5%もの大幅アップである。この大幅な伸びは過去5年で最大で、OTAは2014年は年12%の成長を見込んでいるという。オーガニック熱は高まる一方のようだ。
 
 このオーガニックブームのけん引役となっている2つのスーパーマーケットがある。ひとつはオーガニック・ナチュラル・スーパーとして高い人気を誇る「ホール・フーズ」。高品質な品を幅広くそろえ、オーガニックストアを代表する存在だ。その“オーガニック王者”に肉薄してきているのが、「トレーダー・ジョーズ(トレジョ)」。カリフォルニアを中心に全米40州に400超の店舗を構え、消費者の高い支持を得ている。日本の中型スーパー程度の規模で、個性的なオリジナル商品(PB商品)をお手頃価格で提供している点が特徴だ。

 1958年、「プロント・マーケット」という名前のコンビニとして開業したトレジョは、1967年に現在の社名に改め、成功の道を歩んできた。その秘訣は何なのか。NY在住の日本人ジャーナリストはこう分析する。

「まず、なんといっても商品に魅力があります。他では手に入らない独創的なPB商品が多いのです。また、人口保存料や遺伝子組み替え食品は一切使用せず、安全性に高い信頼がある。そして、ホール・フーズなど他のオーガニックスーパーに比べ値段が手ごろ。新商品の投入も頻繁です。さらに、店内の通路やディスプレイの設計、デザインがユニークで客を楽しませる構造になっている。独創的な商品を楽しんで探す、そんなコンセプトが支持されているのだと思います」

 なんともユニークなスーパーではないか。一度、ぜひショッピングを体験してみたいものである。

 

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NYのトレーダー・ジョーズでワクワクショッピング

 東京で仕事三昧の筆者の代わりに、家族(妻と娘)がNYを旅行した折に、トレーダー・ジョーズでショッピングを楽しんできた。その様子を紹介しよう。

 訪れたのは、アッパーウエストサイド店。セントラルパーク近くのダコタ・アパート(ジョン・レノンが住んでいた)から西へ2ブロック。地下鉄72St.のすぐ近くにある。

「店舗は2フロアーで、中規模。店内は日本のスーパーみたいな整然とした雰囲気とはまったく違うの。ポップなデコレーションで、棚にはたくさんの商品があふれんばかりに並んでいたわよ。ビックリしたのは、お客さん用のエスカレーターの横にカート専用のエスカレーターがあること。大きなカートも固定して運び上げられるから、たくさん買っても安心よ。レジは上の階に30カ所もあって、前の通路の真ん中にある台の上に男性店員が立っていて、空いたレジのキャッシャーが旗を振ると、お立ち台の男性が空いたレジにお客さんを誘導するのよ」(家族の報告)

 商品構成はどうなっているのか。

「生鮮食品からドリンク、調味料、スナック、雑貨まで、いろんな商品が所狭しと並んでいたよ。どれもデザインがおしゃれで、思わず手にしたくなるようなものばかり。それに、なんといってもうれしいのは価格。ミル付きのガラス容器に入ったヒマラヤンピンクソルト(パキスタン製、パッキングは南アフリカ 128g)がたったの1.99ドル。200円そこそこで売っているの。熊の形の容器に入ったクローバー ブロッサム ハニー(蜂蜜 アメリカ製)は、340gで3.49ドル。人気のエコバッグは、コットン製が2.99ドル、ビニール製は0.99ドルととってもお得。自分用とお土産用にいろいろ買ったけど、もっと買っておけばよかったと後悔しちゃった。ショッピングをとっても楽しめるお店だったよ」(同)

  スーパーを出た2人が、トレーダー・ジョーズのショッピングバッグを持って歩いていると、ヨーロッパから観光に来ていた若い女性に「トレジョどこにありますか」と道を尋ねられたという。すっかり“トレンドスポット”になっているようだ。

 

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■ 進化型コンビニのモデルにならないか

 トレーダー・ジョーズのことを長々と紹介したのは、コンビニのこれからの新型店舗に応用できるのではないか、と思ったからだ。食の安心・安全に対する関心がますます高まる中、他店にないオリジナル・オーガニック商品の品ぞろえ、ポップな店舗ディスプレイ、お手軽価格。従来型店舗と大きく異なる新たな店舗バージョンとして、開発・検討してみる余地はあるのではないだろうか。

 イメージとしては、ローソンでいえばナチュラルローソンとローソンマートの、それぞれの長所を組み合わせ、しかもオリジナルの品ぞろえ、低価格を実現できるかどうか。アメリカでは、トレーダー・ジョーズの店舗がない街で、住民が店舗誘致の動きを行ったケースもあるという。最近はオリジナルのPB商品に力を入れるコンビニが増えているが、全体の商品構成で見ると、まだまだ横並び的な印象が強い。もっと大胆に、そこへ行かなければ買えない。その店で買い物をすること自体が楽しくなる。そんなサプライズ・ショップが出てこないものだろうか。

 

蓼山 陵