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2014年7月 4日

カテゴリー: 蓼山 陵さん 「コンビニ探訪社会学」

ワールドカップ観戦とコンビニ、そして超高齢化社会

   
■ 早めの朝食代わりにブランパンとマチカフェ  
   
 毎日、夜中に目覚める習慣がついてしまった。年齢のせいでは、決してない。そう、ワール ドカップ(W杯)の生中継についつい引き込まれてしまっているのだ。深夜の1時とか早朝の4時、5時にキックオフというゲームが多いから、どうも生活が不 自然、不規則になってしまう。そのうえ、4時からのゲームを観た後に7時からのゲームを立て続けに観てしまうことも。さすがに昼間は辛い。  
   
 今回のW杯はスペイン、イングランドといった強豪があえなく1次リーグで敗退し、伏兵の コスタリカが2連勝で決勝トーナメント進出を決めるといった大波乱の展開となっているのが面白い。日本チームの結果は残念だったが、決勝トーナメントの残 り試合でどんなドラマが待っているか、楽しみは尽きない。  
   
 今回の大会では「ゴールラインテクノロジー」というビデオ判定が導入され、紛らわしい シーンも、この最新テクノロジーの力できちんと判定されているため、TV画面に明快な画像とともにGOAL判定が出てくるので分かりやすい。そのゴール シーンを生中継で観るのは感動的だ。試合終了直前のアディショナルタイムに飛び出したメッシ(アルゼンチン)の劇的なスーパーゴール、やはり終了直前にロ ナウド(ポルトガル)が繰り出した絶妙のクロスにヴァレラがダイビングヘッドで合わせたシーンにはゾクッとなった。  
   
 1次リーグではキーパーの活躍も目に付いた。ブラジル戦でスーパーセーブをみせたメキシコのオチョア、メッシの決勝ゴール以外は10本ものシュートを防いだハギギ(イラン)、米国のハワードの堅守も光った。  
   
 こうして連日、世界のトッププレーヤーたちの超越的なプレーに浸っているのだが、最初は ともかくハーフタイムともなると小腹が空いてくる。そこで、この休憩時間にコンビニに繰り出し、ブランパン、サンドイッチ、マチカフェなどを購入。後半戦 はパンをかじり、コーヒーをすすりながらの観戦となるのである。
早めの朝食代わりといったところか。そういえば、ローソンのマチカフェ「シングルオリジン コーヒーシリーズ」がブラジルの「ノッサ・セニョーラ農園」になっていた(※)。W杯にあわせたのだろうか。ほろ苦くて味わいのあるコーヒーは眠気ざましにもってこいである。
 
(※ 6月30日で終了。7月1日より「エチオピア モカ」を販売中)  
   
   
■ 2002年日韓ワールドカップ開催とコンビニ  
   
 そんな観戦続きの中、ふと過去のことが思い起こされた。2002年に開催され日韓W杯の ことである。日本中が熱気に包まれていた。深夜、マイカーで帰宅途中、代表ユニホームを着た若者たちが路上に集まり、まだ試合の余韻に浸っていた。当時の 日本代表監督はフランス人のトルシエ氏。代表メンバーはというと、セリエAでプレーしていた中田英寿(MF)をはじめ小野伸二(MF)、宮本恒靖 (DF)、楢崎正剛(GK)といった懐かしい名前が並ぶ。ゴンでおなじみ中山雅史もFWの一員に名を連ねていた。たった12年前のことである。それなのに 随分前の出来事のような気がしてしまう。  
   
 当時、コンビニ業界はどんな状況に置かれていたのだろうか。日本でコンビニが本格的に展 開を始めたのは1974年以降だから、2002年といえば30年目を迎えようという時期だった。ローソンの歴史・沿革で見ていくと、数年前の1998年の 時点で売上高1兆円を達成、翌年には7000号店がオープン。2000年には創業25周年を迎え、東証1部に上場を果たした。01年にはナチュラルローソ ンの1号店が開業している。そして2002年になると、新浪剛史氏が社長に就任(現在は会長)し、新しいおにぎりブランド「おにぎり屋」をスタートさせる など、さまざまな改革が始まった年でもある。
 
   
「深夜営業など利便性と品揃えの豊富さで消費者の支持を受けたコンビニは急成長し、 2002年の段階でコンビニ業界の小売業年間商品販売額に占める割合は 5%にまで拡大していました。91年が2・2%でしたから約10年で倍以上となったのです。とはいえ、90年代の急成長がひと段落し、成長が頭打ちになっ ていた。そこでコンビニ業界は、従来型の店舗展開、サービス展開とは異なるさまざまなイノベーション、チャレンジに本格的に取り組み始めた時期にあたりま す」(流通関係者)  
   
 そして12年後。4年に一度のW杯は06年ドイツ、10年南アフリカを経て今年はブラジ ルで開催中だ。各国の監督、代表メンバーの多くは様変わりした。コンビニ業界はどうか。この間、さまざまな業種との連携、新業態の展開、海外進出、IT戦 略強化、生鮮強化、健康志向、宅配サービスなどめざましい変貌を遂げ、いまでは「社会インフラ」としての存在価値を確固たるものとし、消費者ニーズに応え ている。日韓共同開催のW杯からの12年で、コンビニは自らの改革によって進化してきたのである。  
   
   
■ 次のワールドカップ日本開催時、コンビニはどう変貌しているか  
   
 W杯は、2014年ブラジル大会の後は2018年はロシア、22年はカタールでの開催が 決まっている。次に日本で開催されるのはいつになるのだろうか。ちなみに2020年の東京五輪は、前回の1964年の開催から56年後。なんの根拠もない が、これと同じぐらいの間隔をみた場合、2058年前後の大会あたりだろうか。  
   
 仮にこうした時期に日本で開催されるとして、そのときの日本はどうなっているのか。コン ビニはどんな形になり、どんなサービス展開をしているのだろうか。わずか10年でさえ大きく変貌する社会状況の中で、30年も40年も先の姿は想像するこ とさえ難しい。だが、ヒントはある。超高齢化社会の進行である。内閣府の将来推計人口によると、65歳以上の高齢者人口は2012年の3058万人から増 え続け、2042年には3878万人と人口ではピークとなる。一方で少子化の影響で総人口が減るため、高齢者人口が総人口に占める割合は、その後も高くな り、2055年には2012年の24%が40%近くにまで跳ね上がる。  
   
 一方、こんな衝撃的な予測もある。日本創成会議・人口減少問題検討分科会の推計による と、全国の自治体約1800のうち896が「消滅可能性」自治体とされているのである。2010年からの30年間で20歳から39歳の女性人口の減少率が 50%を上回る自治体での人口減少を指摘したものだ。  
   
 消滅とまでいかなくても高齢者世帯の比率が極めて高い自治体が激増していくという事態は 想定しておいた方がいいのだろう。そうした社会の中で、コンビニはどうあるべきか。どんなサービスを提供していくべきか。ローソンは「社会構造変化や地域 特性などにあわせた差別化による成長を目指す」と将来像を示している。そのための戦略として「商品力強化」、「生鮮強化」、「地域密着」、「健康“長寿” ステーション」といったキーワードが並ぶ。いったい、どんなイノベーションを実現し、さらなる進化を遂げていくのか。  
   
 30年後、無事生きていれば超高齢者メンバーの一員となっている筆者は、相変わらず早起きしてW杯を観戦しているのだろうか(ハーフタイムにコンビニに行く姿は想像できないが…)。そして、そのときコンビニはどんな姿になっているのだろうか。  
   
   
蓼山 陵