取締役メッセージ

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マチと人への本物の優しさを追求する
ローソンのこれからに期待してください

マチとともに幸せをつくるコンビニエンスストアのあり方を根本から考え、新たなスローガン「マチのほっとステーション」のもとに歩み出したローソン。
“3つの約束”やデジタル活用、それらを通したこれからの成長への道、そして解決すべき重点課題について、3名の取締役に聞きました。

三菱商事の力を最大限活用し、
ローソンの持続的成長を全力で支援していきます

取締役西尾 一範
三菱商事株式会社 コンシューマー産業グループ 執行役員 リテイル本部長

 私は、現在約1万4,500店舗を全都道府県で展開するローソンは、三菱商事をさらに活用することで、いっそうの飛躍を遂げられると確信しています。
 人口減少により、業態内のみならず業態間の競争も厳しくなります。消費者ニーズを捉えた良い商品、サービスを提供し続けることが必要です。ローソンが出す新商品はどんどんレベルアップしており、今期、いくつかの商品が大ヒットとなっています。サービス面ではローソン銀行がスタート、多様な金融サービスを提供する基盤が整いました。既存配送網を活用した「ローソンフレッシュピック(ロピック)」や「スマリ」はお客さまにこれまでにないローソンの価値を提供するもので、まだまだ発展の可能性があります。人手不足への対応でもデジタル技術を活用した省力化が効果を出しており、さらに新たな取り組みも続いています。重要なのはオーナーの皆さまとともにコンビニエンスストア事業全体を持続的に成長させていくこと。オーナー、クルーの皆さまのやりがい、生活の安定、向上がローソンの評価にもつながります。
 三菱商事にとってローソン事業は消費者接点の要となり、その知見が、三菱商事のあらゆる事業に結びついていきます。めまぐるしく変化する消費者ニーズの動向に日々接するローソンと、最川上に至る商品バリューチェーンに関わり、産業構造全体を俯瞰しながら事業を推進する三菱商事が強く連携することにより、これまでにないビジネスが生み出せるはずです。毎日約1,000万人のお客さまの買い物データの蓄積をAI等も活用して分析をさらに進めることにより、新たな施策、ビジネスを構想できるようになります。他社とは何か違う「マチのほっとステーション」としての未来を心から信じ、私自身も三菱商事の人間として今後もローソンを全力で支援していくとともに、取締役の一員として努力を惜しみません。

※ローソンの物流網を活用したレンタル商品・EC用品の返却・返品サービス

3年間の業務改革の成果をもとにした
マチとの対話が“ローソンらしさ”の基盤です

社外取締役大薗 恵美
一橋大学大学院 経営管理研究科 教授

 コンビニエンスストア業界は量から質の競争に移って来たと思います。買い物や多くのサービスがインターネットに移行しつつあるなか、コンビニエンスは上げたうえで、店舗でこそ提供できる価値とは何かを改めて考える段階に来ているといえるでしょう。
 この課題に対しローソンは“3つの約束”を掲げました。食べ物だけでなくあらゆるものに目配りし高い目標をおいた圧倒的な美味しさ、人や環境への優しさ。そこに企業としての強い意志を表明しました。もちろん、お店に期待される役割はマチによって違います。大切なのは、マチを知るFC加盟店オーナーさんたちの声です。ローソンは以前からFC加盟店と本部との対話の場を数多く設けています。個店ごとにさまざまな形で支援していくことで、地域に合った個性のあるお店になっていく。それがローソンらしさを創り出しているのだと思います。
 銀行事業も、今後どうローソンらしさを出せるか楽しみです。店頭のリアルな商品やサービスと連動させ、個々のお客さまにかなり近づいた金融サービスが展開できると感じます。
 また、最近実施した食品ロスを削減する実証実験もとても良いアイデアです。食品ロスに対してはできることはまだまだ多いはずです。プライオリティをつけてやり切ることが大切です。紙カップ導入の取り組みといったプラスチック使用量削減なども含め、ローソンでこそできる部分からSDGsに取り組む姿勢は今後も注目されるでしょう。
 この数年、ローソンが行ってきた業務改革は高く評価しています。これからの成長に向け、真摯に“体幹”を鍛えてきたと思います。次はいよいよ結果を出す段階です。お店に行けば新しいものに触れ、元気になれる。そんな「マチのほっとステーション」が生む新たな価値に大いに期待しています。

「コンビニ3.0」時代の新しいあり方を
先頭に立って確立していくことを期待しています

社外取締役岩村 水樹
グーグル合同会社 バイスプレジデント アジア太平洋・日本地区 マーケティング

 コンビニエンスストアは今、次の時代へと向かっています。アメリカから入ったモデルが1.0としたら、日本に定着した形が2.0。そして若い男性が主だったお客さまは、女性や子ども、高齢者に広がり、買い物以外のサービスも担える、「コンビニ3.0」とも言うべき形が求められてきています。
 その新しい時代に、“3つの約束”はとても大きな意味を持ちます。毎日食べても安全・安心で美味しいこと、そしてマチや地球の環境をきちんと保っていくこと。ローソンはそこに先陣を切って取り組んでいます。
 私がローソンを高く評価している点の一つは、効率化やサービス向上に向けてデジタル技術を取り入れる積極性です。技術は人のためだということが深く意識されたビジョンであり経営方針でしょう。もう一つはブランド力。デザートやおにぎりなどほかにないオリジナル商品の開発にも反映されていますし、ナチュラルローソンや成城石井も店舗ブランドとして確立しています。
 ESGへの取り組みも極めて速いスピードで進んでいますね。プラスチック削減や食品ロス対策など環境に関する取り組み、FC加盟店オーナーへの支援など、社会に対する責任を常に意識している点に、マチや人への優しさを感じます。
 社外取締役に就いて2年目になりますが、取締役会の雰囲気は驚くほどオープンです。私の専門領域であるマーケティングの立場から、経営面やブランディング、デジタル活用、海外展開などについて、気になることはどんどん発言し、女性消費者の視点から商品開発の提案などもしています。
 ローソンにはお客さまやFC加盟店オーナー、そして地球環境、次世代に対して正しいことをしていこうという強い思いがあります。ビジネス環境が激変するなか、これから迎える「コンビニ3.0」時代に向けて、迷うことなく邁進してほしいと願っています。