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-社長コラム-「新浪です」 | 「お客さまに、より近く」この想いを胸に、ローソン社長・新浪剛史がコンビニエンス業界のあり方や、取り巻く社会の過去・現在・未来を率直に語ります。

郵政さんとのコラボレーションでマチを元気に!

こんにちは新浪です。
ホームページ上に私のコラムを新設しました。
日ごろ考えていることを、素直に皆さまにお伝えしてまいります。
郵政民営化の是非が再度論議されています。
第1回は、ローソンがなぜ日本郵政さんと提携しているのかをお話しします。

郵政さんとのコラボレーションでマチを元気に!

印象深いのは『ゆうパック』の導入です。

約6年前、郵政公社の時代に基本的提携を締結し、2003年1月にローソン全店舗に郵便ポストを設置したのが始まりです。

その後、当時の生田総裁から『ゆうパック』の取り扱いについて打診を受けました。「クロネコヤマトと一緒でいいから軒下を貸してほしい」と言われました。提案された『ゆうパック』の価格の方が安かったこともあり、私たちとしては両社のサービスを並列してお客様に選んでもらうのもよいのではないかと考えました。ヤマト運輸さんとは独占契約であったので、並列する場合は了解を取らなくてはいけませんでした。ヤマト運輸さんは、「『ゆうパック』は品質上問題があり、これを提供することは、ローソンのお客様にとっては良くない」という考えでした。そして私は「お客様に選んでいただきましょう!」と説得に努めました。

1年弱の交渉を重ねましたが、最後のミーティングで「郵政さんとはフェアな競争ではないので並列はやりたくない」と言われたのを覚えています。

『ゆうパック』の質の向上もかなり図られていましたので、品質と価格の判断はお客様に委ねられるべきだろうと考えました。

残念ながら最後までヤマト運輸さんから承認を得られませんでした。

こちらからは「よければ、またいつでも組みましょう」なる趣旨の書状を送りました。これが、2004年11月に『ゆうパック』をローソン店舗で取り扱うようになった当時のいきさつです。

しかし現在でもヤマト運輸さんとはFAXサービスなどいろいろと協力していただいております。いつの日かまた宅配の選択肢を広げられるときが来るかもしれない、と期待しています。

郵政さんとの取り組み

その後、郵政さんとのいろいろな取り組みが進むことになりました。

郵政改革の一端に協力させていただこうとの思いがあってのことです。

ローソンは地方のネットワークが多いという特徴があります。郵便局は「局」という形で全国に広がっており、我々のフランチャイズビジネスと非常に似ています。こうした大きな共通点を生かし、郵政さんとのコラボレーションで地域に役立てられることがあるのではと。また、我々も郵便局の持つネットワークと「信頼・信用」、そういったものを活用させていただけないかと、考えるようになりました。

郵政さんの民営化後、西川さん(日本郵政株式会社社長)にお時間をいただいて、私たちの考え方とこれまでの取り組みをご説明したところ大変ご共感いただき、スピードアップしていこうということで、今年2月の総合的提携になりました。

現在、郵政民営化の是非についていろいろ議論されていますが、大切なのは地域活性化のためにサービスを維持し、かつ経済合理性を追求していくこと。

そのためには、改革とイノベーションが必要だと考えます。

市場原理の中で、お客様の支持を得て利益を出していくことが求められています。お客様の利便性を高める目的で併設店、すなわち郵便局内のコンビニや、ローソン内での簡易郵便局などに取り組みました。

今回、9月12日にオープンした長野県の坂城村上店もその1つです。これは、簡易郵便局が閉鎖となった地域でのお客様の不便を解消するのに役立っています。我々も努力して、局長さんの高い信用力というものを維持していきたいと考えています。

地域と文化のつながり

将来に向けて、ローソン店舗内の簡易郵便局を増やしていき、地域の方々の不便を解消していきたい。我々にはチケット業界では最大手のローソンチケットがあります。郵便局でチケットの販売など、地域の利便性向上のいろいろな提案をさせていただきたいと考えています。

そのためには、より郵便局のみなさん等現場の方々と密にコミュニケーションをとり、それぞれの地域でどんなコラボレーションをしたらよいのか、何をしていけばよいのかを考えていく必要があります。

小さな努力かもしれませんが、最後には、そのようなことを通じて、いずれ大きなアイデアが出てくるんじゃないかと。両社が地域の活性化につながっていくということができたら大変嬉しいと思っています。

バブル崩壊以降より米国式の論理構造で物を考えて、効率を求められるグローバルスタンダード(=時の世界のリーダーであるアメリカンスタンダード)にみんな疲れてきているのではないでしょうか。その中で、感動や癒やし、文化的要素を大切にするというやり方が必要ではないでしょうか。郵便局・地元の酒蔵・地元のお菓子屋など、地元に密着している商いは文化に結びついています。私たちの地域に根ざした文化は、グローバリズムでみんなの心が疲れている中で、また高齢化社会にとっても大変重要な癒しになると思います。例えば地域地域で行われている"お祭り"はもっと大切に考えなくてはいけないのではないでしょうか!

私たちローソンがもっともっと"お祭り"を応援したり、またスポーツもいいですね。サッカーや野球など地域地域で頑張っているチームを応援しています。 効率一辺倒で何かを考えるではなく、何かそこに皆が社長も平社員もなく情熱を持って共同作業していくことが大切なのではないでしょうか?

我々ローソンは効率追求の産物ではなく、地元の社会(=マチ)への還元を考え、そしてお客様に生活の中で心の余裕をもってもらう、地域の皆さまにもともとある文化に目を向けていただくきっかけになれたら大変ありがたいですね。それが地域にいる人たちの活力につながっていくのだと思います。

私たちローソンは全国の郵便局の皆さんと力を合わせ地域地域(=マチ)の活性化を、"文化"を通して実現していければと考えています。