社会・環境

特集3:健全な土づくりから生まれる健康な野菜と、地域と連携した資源循環への取り組みローソンファーム

お客さまの健康な食生活を支える、安全・安心で高品質な新鮮野菜や果物をローソングループの店舗に安定的に供給するため、農業生産法人「ローソンファーム」を全国23か所で展開しています。

全国に23ファーム展開中(2016年8月現在)

全国に23ファーム展開中(2016年8月現在)

ローソンファームでは「中嶋農法」によってミネラルバランスを整えた土で育てた健康な野菜をお届けしています。

ローソンファームでは健康な野菜づくりは健全な土づくりから始まると考え、土壌のミネラルバランスの分析を行い、その分析データに基づいて必要な施肥を実施し、健康な作物を育てる「中嶋農法」を採用しています。ミネラルは、人の健康に不可欠でありながら体内ではつくることができないため、吸収率のよい植物性ミネラルを安定して摂取することが大切です。
ローソンファームは、ミネラルバランスを整えて「おいしく」「栄養価が高く」「安全」な野菜を供給しています。

中嶋農法とは

土壌診断に基づく健全な土づくりの技術

1.精密な土壌分析 2.必要な土壌養分を把握 3.作物に理想的な施肥

作物の生育に最適な土壌のミネラルバランスの分析を行います。分析により把握したデータに基づき必要な施肥を行い、健全な作物を育てます。
認証には、土壌分析から土壌が改善されるまで、約3年の期間が必要です。

作物の健全な生育を維持するための生育コントロール技術

生育コントロール例1.作物の育ち方の乱れ 2.葉面散布剤で生育コントロール 3.健全な生育状態、品質の向上

作物は植付け後に生育する環境の影響を受け続けます。気象条件や栄養条件によって、体内の栄養バランスが乱れ品質の低下等が発生します。この場合は葉面散布剤を用いて、健全な生育状態、品質の向上を図ります。

「中嶋農法」は、「有機JAS」、「特別栽培農産物」と異なり、農林水産省が規格・認証する農産物ではなく、株式会社生科研が認証・展開している「ミネラル農法」です。

ローソンファーム鳥取では、ローソンの食品廃棄物等をリサイクルした堆肥を使い、中嶋農法の健康な土壌づくりでおいしいおでんの大根を生産しています。

ローソンファーム鳥取

全国のローソンファームでは土壌を分析してミネラルバランスを整えた健全な土で農作物を生産しています。さらに、ローソンファーム鳥取では、地域のローソンの店舗等から排出された食品廃棄物をリサイクルしてできた堆肥を土づくりに活用しています。店舗の売れ残り食品等から堆肥がつくられ、そのリサイクル堆肥で大根が生産され、ローソン店舗のおでん商品として大根が販売されるという食品リサイクルループを実現しています。

食品リサイクルループ ~食品廃棄物が資源として循環するモデル~
リサイクルループに取り組んで健康な大根を生産

●有限会社大根屋 代表取締役社長 足羽 健さん(写真左)
株式会社ローソンファーム鳥取 代表取締役社長 足羽 直美さん(写真右)

もともと父が経営する岡野農場で大根をつくり、大根屋というグループ会社がおでん用に大根を加工してローソンに卸していました。ローソンファームに参加したきっかけは、農業を企業として経営していこうとする若者をローソンがバックアップして、生産から一緒にやっていくという姿勢に共感したからです。
現在、ローソンファーム鳥取では、おでんの大根とジャガイモを生産しています。野菜づくりに大切なのは土づくりです。その土づくりの土台にリサイクル堆肥がとても重要な役割を果たしています。さらに土壌分析をして野菜の生長に必要な栄養を与えることにより、減農薬でも健康でおいしい野菜が育ちます。地域の農業が成り立っていくためには、地域の資源を活用することが重要です。ローソン店舗を含めた地域の食品廃棄物等からつくった堆肥で、ローソンおでんの大根を育てるリサイクルループは、私たち生産者にとっても誇れる取り組みです。

ローソンファーム鳥取の大根

ローソンファーム鳥取の大根

ローソンファーム鳥取(大根畑)

ローソンファーム鳥取(大根畑)

土を元気にして元気な作物を育てるための肥料をつくる

●有限会社山陰エコシステム 代表取締役 松本 正根さん(写真右)
有限会社山陰エコシステム 統括マネジャー 長谷川 誠さん (写真左) 

私たちは、土を元気にして、元気な作物を育てるための堆肥をつくっています。現在、このリサイクル堆肥は450 戸の農家が使用しています。なかでもいちばん多いのがローソンファーム鳥取と岡野農場で、約2,000 トンの堆肥を使っていただいています。リサイクル堆肥は、有機質に富んでいるため微生物が活発に働き、土を健全にしてくれます。それが減化学肥料、減農薬につながっていきます。
リサイクル堆肥の主原料は、境港市内で回収した食品廃棄物で、そこに木質等の副原料を混ぜて発酵させています。境港市内のローソン店舗の食品廃棄物はすべて、当社で堆肥としてリサイクルされます。商品の流通段階での廃棄物ですから異物混入もなく、収集運搬も含めてきちんと管理されています。この身近なおでんの大根の裏側の取り組みを広く消費者に知ってもらうことで、次世代の子どもたちに資源循環の意義をもっと理解してもらうことができるのではないかと期待しています。

山陰エコシステムのリサイクル設備

山陰エコシステムのリサイクル設備

リサイクル肥料

リサイクル肥料

廃棄物の収集運搬で食品リサイクルに協力

●株式会社渡辺商会 代表取締役 渡辺 三矢さん

当社は、ローソン店舗の廃棄物を収集し、山陰エコシステムへ運搬しています。食品をリサイクルする場合は、可燃物と余剰食品を別便で収集する必要があり、通常はコストが2 倍になります。そのため、ローソンをはじめすべてのお客さまに協力をいただき、毎日市内を一周するルートを設定してコストを抑え、食品リサイクルを実現しています。余剰食品をリサイクルすることにより可燃物の1/3の量(およそ1店舗当たり月500㎏)をリサイクルしていることになります。排出事業者(店舗)、運搬会社、堆肥化リサイクル施設、生産農家などが努力し協力していくことでリサイクルループが完成していることは素晴らしいことです。この取り組みに参画することができ、大変うれしく思っています。

●ローソン境港誠道町店オーナー
株式会社アクロス 代表取締役 渡邉 大祐さん

個店のお客さまに合った品揃えの幅や発注数について推奨がされるセミオート発注システムの導入で発注精度が上がったことにより、当店では弁当やおにぎり等のムダな廃棄が減ってきています。さらに商品の陳列方法の工夫でお客さまに魅力的な売場をつくることにより廃棄は最小限になっていると思います。しかし、廃棄はどうしても出てしまいます。廃棄の発生はあまり気分のよいものではありません。それがリサイクルされることは、社会貢献としてとてもよいことだと思います。ちなみに、リサイクル堆肥で育ったおでんの大根はこの店でナンバー1の売上です。この取り組みによって食品リサイクルに対する認識が広がるとよいと思います。

ローソンファームで採れた規格外野菜を加工して、惣菜などの原料に活用しています

味や栄養などの品質は変わらないのに、形、大きさ等の見た目がほかと少し異なる農産物が規格外野菜です。この規格外野菜は、通常の販売には適さないために店頭に並ぶことなく廃棄される場合があります。ローソンファームでも10~15%の規格外野菜が産出されますが、これらを加工して惣菜やサラダ、漬物などに利用することで農産物の有効活用に役立てています。

「ナチュラルローソン」ブランドのペットフードに ローソンファーム産野菜を活用

ペットの健康を気にされる愛犬家の方に向け、「ナチュラルローソン」ブランドの国産ペットフードを販売しています。人間同様にペットの高齢化も進んでいるといわれており、愛犬家の方にとって、ペットの健康は大きな関心事となっています。
家族の一員であるペットに安全・安心な食生活を送ってもらえるよう、このペットフードは保存料・着色料不使用で、主要な原材料は国産にこだわっています。使用している野菜の一部には、ぶなしめじやニンジン、キャベツなどのローソンファーム産の野菜の端材や規格外品等を有効活用しています。

関連情報はこちらへ↓
http://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1282166_2504.html

犬用のごはん4品、おやつ4品を販売

犬用のごはん4品、おやつ4品を販売

ペットフードに活用しているぶなしめじ
ペットフードに活用しているぶなしめじ(上)、キャベツ(右) ペットフードに活用しているキャベツ

流通企業と全国の若手農業経営者のGAP 普及に向けた取り組みが評価され、「GAP 普及大賞2016」を受賞しました

ローソンは、よりいっそう食の安全の確保に取り組むと同時に、ローソンファームの適切な農場管理体制を構築するため、JGAP※1認証取得に取り組んでいます。2016年7月、ローソンとローソンファーム社長会の取り組みが、もっともGAPの普及に貢献したとして評価され、認定NPO法人アジアGAP総合研究所が主催する「GAP普及大賞2016」※2を受賞しました。
ローソンファームではJGAPの維持継続をサポートするため、独自のJGAP チェックリストを作成し、ローソン本部の担当者がローソンファーム訪問時に定期的にチェックする体制を構築しています。さらに、全国のローソンファームの社長が集まり開催されるローソンファーム社長会においてJGAP導入事例の意見交換を行っています。これらJGAPの認証取得推進の取り組みを評価いただき、今回の受賞となりました。2016年12月末日現在、全国22ヵ所※3のローソンファームがJGAP認証を取得しています。
今後はJGAPの基準に基づき管理された農場で生産された安全・安心な農産物を、ローソン店頭で販売する商品に活用し、お客さまへ提供いたします。

※1 JGAP(Japan Good Agricultural Practice):食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられる認証で、農林水産省が導入を推進する農業生産工程管理手法の一つです。JGAPの基準には、農薬の管理、肥料の管理など、食の安全や環境保全に関係する農作業について120を超えるチェック項目で明確な基準が定められています。
※2 GAP普及大賞は、今年一年間でもっともGAPの普及に貢献した取り組み事例を表彰するものです。
※3 ローソンファーム広島神石高原町(JAS有機を取得)を除く、すべてのローソンファームになります。
※4 JGAP認証農場のマークの下の登録番号は、株式会社ローソンファーム千葉の番号です。

ローソンファーム社長会
若手農業経営者が集まり、意見交換などによりお互いの農場管理を高めています

2016年7月27日(水)、東京大学弥生講堂で行われた「GAP普及大賞2016」表彰式の様子

JGAP認証取得状況 2016年12月末日現在