社会・環境

特集3:健全な土づくりから生まれる健康な野菜と、マチと連携した資源循環への取り組みローソンファーム

お客さまの健康な食生活を支える、安全・安心で高品質な新鮮野菜や果物をローソングループの店舗に安定的に供給するため、「ローソンファーム」を全国23ヵ所で展開しています。

おいしく、健康な農産物を育て、
農業の持続的な発展を目指しています

ローソン 商品本部 農業推進部 シニアマーチャンダイザー
原田 卓郎

長期的に国産農産物の安定調達を実現する。それがローソンファーム設立の目的です。今では、日本全国のローソンファームで生産された農産物が、ローソングループで販売するサラダ、惣菜、ファストフーズなどの商品の原材料となって出荷されています。ローソンファームでは、作付前の土壌診断を経て作物が生育する上で理想的な土づくりを行い、作物の生育状態に応じて適切な栄養を供給することを目的とした「中嶋農法」に取り組み、おいしく健康的な野菜を生産しています。さらに、生産工程の面からも、ローソンファーム産農産物のさらなる安全・安心を目指してJGAP認証取得に取り組み、第三者機関からの認証を取得することで、より確かな担保を得ています。今後は、お客さまに対して店舗を通して安全・安心でおいしい農産物を届けるのはもちろんのこと、ローソンファームが、率先して農業の産業化を通じた地域雇用の創出につなげて、日本の農業が持続的に発展する姿を示していきたいと考えています。

※有機栽培を行うファームは除く

ローソンファームでは「中嶋農法」によってミネラルバランスを整えた土で育てた健康な野菜をお届けしています。

ローソンファームでは健康な野菜づくりは健全な土づくりから始まると考え、土壌のミネラルバランスの分析を行い、その分析データに基づいて必要な施肥を実施し、健康な作物を育てる「中嶋農法」を採用しています。ミネラルは、人の健康に不可欠でありながら体内ではつくることができないため、吸収率のよい植物性ミネラルを安定して摂取することが大切です。
ローソンファームは、ミネラルバランスを整えて「おいしい」「栄養価が高い」「安全」な野菜を供給しています。

中嶋農法とは

土壌診断に基づく健全な土づくりの技術

1.精密な土壌分析 2.必要な土壌養分を把握 3.作物に理想的な施肥

認証には、土壌分析から土壌が改善されるまで、約3年の期間が必要です。

作物の健全な生育を維持するための生育コントロール技術

  • 1. 植え付け後、作物は生育する環境の影響を受け続けます。正常な生育をすれば問題ありませんが、気象条件や栄養条件によって、体内の栄養バランスが崩れ、徒長や花芽分化の遅れ、品質の低下などが発生します。
  • 2. 常に生育状況を観察し、適切な生育コントロールをすることが重要です。この場合、具体的には葉面散布剤(メリット)などを用いて、栄養バランスを調整して正常な生育状態に戻し、品質と収量の向上を図ります。
生育コントロール例1.作物の育ち方の乱れ 2.葉面散布剤で生育コントロール 3.健全な生育状態、品質の向上

「中嶋農法」は、「有機JAS」、「特別栽培農産物」と異なり、農林水産省が規格・認証する農産物ではなく、株式会社生科研が認証・展開している「ミネラル農法」です。

ローソンファームで採れた規格外野菜を加工して、惣菜などの原料に活用しています

味や栄養などの品質は変わらないけれども、形や大きさなどの見た目がほかと少し異なる農産物が規格外野菜です。この規格外野菜は通常の販売には適さないために、店頭に並ぶことなく廃棄される場合があります。ローソンファームでは10%から15%の規格外野菜が産出されますが、これらを加工して惣菜やサラダ・漬物などに利用することで農産物の有効活用に役立てています。

「ナチュラルローソン」ブランドのペットフードに ローソンファーム産野菜を活用

ペットの健康を気にされる愛犬家の方に向け、「ナチュラルローソン」ブランドの国産ペットフードを販売しています。人間同様にペットの高齢化も進んでいるといわれており、愛犬家の方にとって、ペットの健康は大きな関心事となっています。
家族の一員であるペットに安全・安心な食生活を送ってもらえるよう、このペットフードは保存料・着色料不使用で、主要な原材料は国産にこだわっています。使用している野菜の一部には、ぶなしめじやニンジン、キャベツなどのローソンファーム産の野菜の端材や規格外品等を有効活用しています。

犬用のごはん4品、おやつ4品を販売

ナチュラルローソンブランドのペットフード

ペットフードに活用しているぶなしめじ
ペットフードに活用しているぶなしめじ(上)、キャベツ(右) ペットフードに活用しているキャベツ

流通企業と全国の若手農業経営者のGAP 普及に向けた取り組みが評価され、「GAP 普及大賞2016」を受賞しました

ローソンは、よりいっそう食の安全の確保に取り組むと同時に、ローソンファームの適切な農場管理体制を構築するため、「JGAP認証」※1取得に取り組んでいます。2016年7月に、ローソンとローソンファーム社長会の取り組みが、もっともGAPの普及に貢献したとして評価され、認定NPO法人アジアGAP総合研究所が主催する「GAP普及大賞2016」※2を受賞しました。
ローソンファームではJGAPの維持継続をサポートするため、独自のJGAP チェックリストを作成し、ローソン本部の担当者がローソンファーム訪問時に定期的にチェックする体制を構築しています。さらに、全国のローソンファームの社長が集まり開催されるローソンファーム社長会においてJGAP導入事例の意見交換を行っています。これらJGAPの認証取得推進の取り組みを評価いただき、受賞しました。2018年2月末時点、全国22ヵ所※3のローソンファームがJGAP認証を取得しています。
2017年度からは世界水準の「アジアGAP認証」の取得を目指して取り組んでいます。

※1 JGAP(Japan Good Agricultural Practice):食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられる認証で、農林水産省が導入を推進する農業生産工程管理手法の一つです。JGAPの基準には、農薬の管理、肥料の管理など、食の安全や環境保全に関係する農作業について120を超えるチェック項目で明確な基準が定められています。
※2 GAP普及大賞は、その一年間でもっともGAPの普及に貢献した取り組み事例を表彰するものです。
※3 ローソンファーム広島神石高原町(JAS有機を取得)を除く、すべてのローソンファームになります。
※4 JGAP認証農場のマークの下の登録番号は、株式会社ローソンファーム千葉の番号です。

ローソンファーム社長会
若手農業経営者が集まり、意見交換などによりお互いの農場管理を高めています

2016年7月27日、東京大学弥生講堂で行われた「GAP普及大賞2016」表彰式の様子

所属や役職、記事の内容は、いずれも取材当時のものです